アニメの“聖地巡礼”にストップ!農業アニメが異例のお願い
現在放送中のテレビアニメ「銀の匙 Silver Spoon」が、アニメのモデル地を訪問する“聖地巡礼”の自粛を視聴者に呼び掛けていることが話題になっている。
同作は、「鋼の錬金術師」などで知られる荒川弘の同名漫画(「少年サンデー」連載)を原作にしたテレビアニメ。大蝦夷農業高校、通称「エゾノー」に入学した主人公・八軒勇吾が、農業や酪農の体験、そして仲間との出会いを通じて、成長していく姿を描いている。
現在インターネットを中心に話題になっているのは、同作のエンディングの最後に掲載された注意書き。「劇中に登場する個人名・団体名などはすべて架空のものですが、酪農については、食と命に関わるテーマとして事実に基づいた表現を心がけています」とする一方で、「モデルとなった場所や施設を訪問する行為は、動物の疫病を引き起こす等の原因ともなりえる危険な行為です。フィクションとしてお楽しみください」と聖地巡礼の自粛をお願いする文言が流れているのだ。
“聖地巡礼”とは、アニメや漫画の舞台やモデルになった場所を訪問する行為のこと。近年では、2007年のアニメ「らき☆すた」がモデルになった神社とたびたびコラボして話題になっているほか、「ガールズ&パンツァー」「輪廻のラグランジェ」といった作品では実在する特定の土地を舞台にするなど、“聖地巡礼”を奨励するような流れもある。
それだけに、“聖地巡礼”にストップをかけるかのような「銀の匙 Silver Spoon」の注意書きは珍しく、アニメファンの間で話題になっている様子。だが理由が理由だけにネット上では「これは理解できる」「何かあってからじゃ遅い」といった賛同の声が多くを占めているようだ。(編集部・福田麗)