『300』が帰ってきた!スピンオフ映画がコミコンに登場!
コミコン2013
2006年に映画『300 <スリーハンドレッド>』が米サンディエゴで開催された「コミコン・インターナショナル」で大きな話題になってから7年、スピンオフ作品の『300:ライズ・オブ・エンパイア(原題) / 300: Rise of an Empire』が現地時間20日、コミコン最大の会場ホールHに登場した。
パネルディスカッションに参加したのは、ノーム・ムーロ監督、ロドリゴ・サントロ、エヴァ・グリーン、サリヴァン・ステイプルトンの4人。本作ではサントロふんするクセルクセスがいかに王になったかとともに、グリーンふんする女戦士アルテミシアの軍と、ステイプルトンふんするテミストクレス率いる軍勢の、海上における壮大な戦いが描かれる。
『300』の生みの親、ザック・スナイダーとフランク・ミラーは、今回プロデューサーとして参加。前作の悪役クセルクセスの人間的な部分にフォーカスし、戦いの中心に女性のキャラクターを置くなど、ストーリーも前作とはひと味違う展開を見せる。映像が上映されると、7年前と同じ熱気が会場を包んだ。映像スタイルは『300 <スリーハンドレッド>』のまま。スローモーションを駆使したスタイリッシュで美しいバトルシーンは健在だ。
またサンドラ・ブロックが新作『グラビティ(原題) / Gravity』でコミコンに初参加。同作は、ベテランの宇宙飛行士とともに、初めてのスペース・シャトルの船外活動に就いたメディカル・エンジニアが、作業中の事故のため、宇宙空間を一人さまようことになる姿を追った作品。映画全体を通して出演者は、エンジニア役のブロックと宇宙飛行士役のジョージ・クルーニーの二人だけだという。パネルには、ブロックとアルフォンソ・キュアロン監督が登壇。赤のドレスを身にまとったブロックの登場に、会場から一斉に歓声が上がった。
ブロックが宇宙空間で事故に遭うシーンは、キュアロン監督が得意とする長回しの演出が見事にはまり、自分も宇宙空間にいるような錯覚に陥る。このリアルな映像を実現するのにブロックは、ハーネスを着けて、1日10時間も2.7メートル四方の箱の中に入っている必要があったといい、かなり困難な撮影だったことがうかがえる。今まで見たこともないオリジナリティーに溢れた映画が期待出来そうだ。ちなみに、今作は8月に開催されるベネチア国際映画祭のオープニング作品に選ばれている。(取材・文:細谷佳史 / Yoshifumi Hosoya)