世界初の女性映画監督アリス・ギイのドキュメンタリー映画が始動!
世界初の女性映画監督となったアリス・ギイを題材にしたドキュメンタリー映画『ビー・ナチュラル(原題) / Be Natural』が、本格的に製作されることがわかった。
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本作は、クラウドファンディングサイトKickstarterで製作資金を募り、目標額であった20万ドル(約2000万円・1ドル100円計算)以上の金額が集まったため、劇場公開に向けて始動することになったようだ。映画『明日に向って撃て!』『スティング』などの名優ロバート・レッドフォードが製作総指揮を務め、パメラ・グリーンとジャリック・バン・スルイユスが共同監督する予定。ナレーションはジョディ・フォスターが務めるという。
アリスは1873年にフランスで生まれ、写真会社ゴーモン社の社長レオン・ゴーモンの秘書として働いていたが、1896年に会社の映画事業拡大のため、短編映画の撮影に抜てき。その後も同社でいくつかの作品を監督し、短編映画『キャベツ畑の妖精』などの監督作が成功を収め、同社の映画製作責任者に就任。監督、プロデュース、脚本などを務めた。
1906年にはエキストラ300人も使用し、上映時間が30分を超える映画『キリストの生涯』を手掛けるなど数々の作品をゴーモン社で生み出したが、1910年に自身の映画製作会社ソラックス社を設立した。アリスは生涯20年以上映画製作に携わり、関わった作品はおよそ1,000本以上にのぼるともいわれている。
アリスは、映画『月世界旅行』のジョルジュ・メリエスに並ぶ映画創世記時代の人物。世界初の女性監督を題材にどのような作品ができるか楽しみだ。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki・井本早紀)