藤原竜也&山田孝之、初共演作はある種のラブストーリー?強い信頼関係のぞかせる
俳優の藤原竜也と山田孝之が、世田谷区の東宝スタジオで行われた初共演映画『MONSTER』(仮)の撮影にヒロイン役の石原さとみと共に参加し、意気込みを語った。
人間を意のままに操る力を持った男を藤原が、世界で唯一その力が通じない男・終一を山田が演じる本作。映画『リング』の中田秀夫監督が、相反する力を持った者同士の壮絶な戦いを、骨太のアクションを交えて描き出すサスペンスとなっている。
プロデューサーを務める佐藤貴博いわく、以前からラブストーリーを手掛けたいと希望していたという中田監督。本作は恋愛映画でこそないが、力を持った男同士による、ある種の色気を持った話を、というコンセプトで始動したという。この日はその二人が対峙するクライマックスにあたるシーンが撮影され、スタジオには巨大ならせん階段のセットを建設。ワイヤーを使用した大掛かりな撮影中、藤原と山田、そして石原の三人は真剣な表情を片時も崩さず撮影に臨んだ。
宿命の間柄を演じる山田について藤原は、映画に対するストイックな姿勢を称賛。「すごく難しい撮影になると思っていても、山田君が強い信念を持って現場に来てくれて、ついていこうという気持ちにさせてくれる」と尊敬の思いをのぞかせる。一方の山田は「現場でやっていることは一緒なんです」と謙遜。真夏のロケ中、アクションの連続だった現場を振り返ると「撮影に入って4日目で、何でこのオファーを受けてしまったんだろうと、後悔が始まった」と語り、周囲を笑いに包んだ。
一方、出演を決意した理由について山田は、本作が非現実的な力がテーマとなることを挙げ「観た人たちが受け入れにくいものを、芝居などの自然な要素で、いかに違和感のないものにするかということに挑戦したかった」と真摯(しんし)にコメント。「今まであったようでないようなテーマの映画」と語る藤原も、リアリティーを持たせることに難しさとやりがいを感じていると明かしながら「感情の整理も難しいのですが、中田監督の演出の下、山田君や石原さんにも上手く引っ張ってもらっています」と語り、共演者に対する信頼と作品に対する自信の強さをうかがわせた。(編集部・入倉功一)
映画『MONSTER』(仮)は2014年全国公開予定