土屋アンナ、かわいいものばかりの世の中に苦言を呈す!
横浜市が開催する音楽フェスティバル「横浜音祭り2013」のスペシャルトークイベントが27日、ブリリア ショートショート シアターにて行われ、土屋アンナがアートについてパワフルに語った。
音をテーマにした世界のショートフィルム5本を一挙に上映する本イベント。その上映の合間に登場した土屋は、「アートって、人によって目が留まるところが違うし、感じ方も違う。それに、そのときの精神状態によって捉え方が変わるでしょ。面白いよね。しかもやる方も、見る方も、無になれる。アートには人をリラックスさせる力があると思う」とアートに対する独自の見解を披露。
過去には、ショートフィルム『フィッシュ・ボーン』を監督したこともあることから「基本的にアートが好き。どのジャンルも興味あるし、やってみたいと思うけど、一番幸せを感じるのはやっぱり音楽。音楽に救われた経験があるから、わたしにとって一番大事なもの」と語ると、「歌を作るときは、いつも映像が浮かんで、それから歌詞を考える」と明かし、「だから、PV(プロモーションビデオ)を作るときも自分の頭の中にある映像を形にしたいと思うんだけど、簡単にはできないんだよね。難しいんですよ!」と歯がゆさをにじませた。
トークにエンジンがかかってきた土屋は「今のPVはあんまり面白くないよね」と毒舌モードに突入。「デヴィッド・ボウイとか、マイケル・ジャクソンとか、郷ひろみさんとか最高ですよ! なのに今は、かわいくてきれいなものばかり。もっと面白くて刺激的なものがあればいいのに」と音楽業界に苦言を呈すると、「雑誌にもいえることだけど、世の中的にも、かわいいだけじゃないものが欲しいよね。もっといろんなパターンがあっていいと思う。だって、どれを選んでも一緒でしょ?」とかわいいものがもてはやされる現代の風潮をバッサリと一刀両断。圧倒されっぱなしの観客を前に、最後にはすっきりとした笑顔を見せ、「台本通りじゃなくて、ごめんなさい~!」と会場を後にした。(取材・文:小島弥央)
横浜音祭り2013プログラム(全5作品)は10月14日(月)までブリリア ショートショート シアターにて上映中