八千草薫・檀れい・芦田愛菜…柴田トヨさん演じた女優陣が着物姿披露!
女優の八千草薫と檀れい、人気子役の芦田愛菜が8日、丸の内ピカデリーで行われた映画『くじけないで』の完成披露試写会に着物姿で出席した。同作は今年1月に101歳で亡くなった詩人・柴田トヨさんの半生を描いた感動作。トヨさんの幼少期を演じた芦田は「同じくらいの歳なのに、お母さんから離れて奉公に行って『お母さんを助けるために』って思えるのがすごい」と語り、トヨさんの物語に大きな感動を受けた様子だった。
この日「栃木弁のお芝居は難しかったけど、頑張りました」と元気いっぱいにあいさつした芦田。赤ちゃんをおんぶしてあやすシーンの撮影を振り返り「後ろに倒れてしまわないように、耐えるのが大変でした」と苦労を明かして会場をほっこりとした笑いに包む。
さらにトヨさんの若い頃を演じた檀は、八千草と宝塚歌劇団の先輩・後輩という間柄。以前から八千草に憧れていたことを明かし、「うれしいのと同時に、とにかく八千草さんに失礼にならないようにしっかりしないと、と思って演じていました。撮影中は愛菜ちゃんが演じたトヨさんのバトンを受け取って、それを八千草さんにちゃんと渡そうと思って演じていました」と真摯(しんし)な思いを吐露。
そんな後輩たちの言葉を受けた八千草は、50歳から90歳までのトヨさんを熱演。トヨさんが90歳を過ぎても、若い感受性を持っていたことに触れ「自分はそんな風にできるのだろうかと思いましたけど、『いつでも人生はこれからだものね』というセリフをわたしも大事にして、できなくてもそれを思い出しながら少しづつ歳を重ねていきたいなと思いました」とトヨさんの優しく温かい言葉に勇気づけられたことを明かしていた。
同作は柴田トヨの詩集「くじけないで」「百歳」を基につづる感動の物語。90歳を超えて詩を書き始めたトヨさんの半生や、彼女を取り巻く家族にまつわるドラマを描く。舞台あいさつにはほかにも武田鉄矢、伊藤蘭、上地雄輔、ピエール瀧、深川栄洋監督が登壇。また歌手の由紀さおりも出席し、主題歌を初披露し、観客を沸かせた。(中村好伸)
映画『くじけないで』は11月16日より全国公開