杉本彩、悪い思い出しか覚えていない
女優の杉本彩が8日、「人間の記憶」をテーマにしたダニー・ボイル監督最新作『トランス』の公開直前イベントに出席し、「わたし、ロマンチックな思い出が記憶にとどまらないんです。悪い思い出しか覚えていないんです」と自身の記憶について苦笑交じりで明かした。
ロマンチックな思い出をすぐに忘れてしまうという杉本は、現在の夫と出会った頃に二人でニューヨークを訪れたときのことに言及。「そのときいろんなことを誓い合ったらしいのに何も覚えていなくて、『彩はいい思い出は何も覚えくれないんだな』って怒られたことがあります」と打ち明けた。
だが「かつて付き合った男性の香りは強烈に残っている」といい、「街でそれと似た香りに出会うと、思い出したくなくても瞬時にその人の顔が浮かんでくる」と告白。同イベントに杉本と共に出席した作家で医師の米山公啓氏は「香りと記憶はつながっているから」とその現象を解説した。
映画『トランス』は、推定価格40億円のゴヤの名画「魔女たちの飛翔」を盗んだまま記憶を失ったサイモン(ジェームズ・マカヴォイ)が、催眠療法士エリザベス(ロザリオ・ドーソン)らの協力で自身の記憶を取り戻そうとする物語。しかし彼の記憶の中にはいくつものストーリーが存在し、関わる者たちを危険な領域へ引きずり込んでいく……。公開に先立って作品を鑑賞した杉本は「一種のトランス状態に陥るほど引き込まれた」と感想を述べていた。(取材・文:名鹿祥史)
映画『トランス』は10月11日よりTOHOシネマズ シャンテ、シネマカリテ他で全国公開