手塚眞監督、漫画と写真は自身のルーツ 人気コミック「東京シャッターガール」を映画化
「週刊漫画ゴラク」に連載中の人気コミックを、個性派監督3人が短編オムニバス形式で撮り下ろした映画『東京シャッターガール』の公開初日舞台あいさつに、メガホンを取った一人である手塚眞監督が登壇し、作品のテーマである「写真」と自身の家系との、浅からぬ関係について語った。
若手女優陣たちも出席!『東京シャッターガール』初日フォトギャラリー
本作は、写真部に所属する女子高生・歩が、カメラを通じて東京の風景や人々と触れ合いながら成長していく姿を描く青春映画。「あなたにとって写真とは?」という司会の質問に「おじいさん」と迷わず答えた手塚監督は、「映画は写真を父に、演劇を母に生まれたといわれますが、僕の場合、父親(手塚治虫)はどうしても漫画。またそうやって家系を見ると、僕のおじいさんは写真家だった。だから僕の映画は、漫画と写真から生まれたのかもしれない」と今作と自分との縁を言葉にした。
この日は手塚監督のほか、コバヤシモトユキ監督と寺内康太郎監督、また各エピソードでそれぞれ歩を演じた夏目あおい(Go!Go!ぱわふる学園)、田中美麗(SUPER☆GiRLS)、藤井武美の女優陣、そして原作者の桐木憲一も同席。
監督はもちろん、別々の女優が同じヒロインを演じるという、ユニークなキャスティングも特徴の本作について手塚監督は「個性のバラバラな監督の作品を1本にまとめるなんてムチャだと思ったけど、出来上がりは絶妙なバランスでまとまっている」と満足そうに語る。
また各女優陣も、カメラを手にしての演技について、主演の夏目が「いままで携帯でしか写真を撮ったことがなかったので、カメラのフレームに感動しました」と語れば、田中も「現代社会は、普段はカラー(写真)が当たり前だけど、モノクロで見る景色が新鮮」とコメント。撮影を通じて、街歩きのスナップやモノクロ写真に魅了されたようだった。(取材 / 岸田智)
映画『東京シャッターガール』は10月25日まで池袋シネマ・ロサで公開中