天才マジシャンを熱演したジェシー・アイゼンバーグ、次なる挑戦は相撲!?
オールスターキャスト共演の映画『グランド・イリュージョン』で、マジックを披露しながら犯罪を行うチームのリーダー格を演じたジェシー・アイゼンバーグが3年ぶりに来日。マジシャンの役づくりについて語った。
ジェシーが演じるアトラスは、スライハンドマジック(カードなど手技を駆使したマジック)の達人。劇中で披露する見事なテクニックは「プロのマジシャンの下で、4週間、みっちりトレーニングを積んだよ。実際に映画の中で見せるマジック以外にも、さまざまな技を学び、マジックの歴史なんかも教えてもらった」と完璧な準備で撮影に挑んだという。
冒頭で、アトラスが何枚ものカードから相手が選んだ札を当てるシーンがある。そのマジックのタネ明かしを尋ねると「1つの札をあらかじめ決めておくのだけど、そのタネは絶対に秘密! ここ東京にいるマジシャンたちから、命を狙われてしまうよ」とユーモアを交えたコメントを返すのはさすがだ。また本作のジェシーは、過去の作品でおなじみの天然パーマ姿ではなく、ストレートヘアで、うっすらヒゲを生やした「モテ系」の外見。そのアプローチについては「『僕のアイデア』と言いたいところだけど、監督がイメージを絵に描いており、それに従っただけ」と照れくさそうに答える。
豪華共演陣が話題の本作だが、ジェシーが最も印象に残ったのは、相手の心を操るメンタリストを演じたウディ・ハレルソンだった。「ウディは役づくりもハイレベルなんだけど、ギャグの天才。ノートに何百というネタを書き込んでいて、撮影現場で僕らを相手に試すんだ。即興の場面があると、何時間もかけてジョークを考えていたよ」と先輩俳優の奇抜なアプローチに心底感心したようだ。
東京に来たのは『ソーシャル・ネットワーク』のプロモーション以来。「前回、来日したとき、相撲部屋で力士の稽古を見学させてもらった。いろいろ相撲の技を学んだので、今回は本格的に対戦したいね」と本気なのか冗談なのかわからないコメントでけむに巻くのも、「相手を惑わす」天才マジシャンを演じた影響かもしれない!?(取材・文:斉藤博昭)
映画『グランド・イリュージョン』は10月25日より全国公開