鈴木卓爾監督、人気小説を映画化した『楽隊のうさぎ』に込めた思いを語る!
第26回東京国際映画祭
20日、現在開催中の第26回東京国際映画祭で日本映画スプラッシュ部門に出品中の映画『楽隊のうさぎ』の舞台あいさつが、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、俳優の宮崎将、山田真歩をはじめ、吹奏楽部員役の15人の中学生、鈴木卓爾監督、磯田健一郎音楽監督が登壇した。
オーディションで選出された生徒役の子どもたち15名が登壇すると、鈴木監督は目を細めて「みんなの姿や息遣いを観て欲しい。宝のような映画です」と作品をアピール。本映画祭に出品され、世界各国の人に観てもらう機会を得たことについては「世界中のどんな街でも音楽はありますので、この題材は身近に感じると思います。音楽に限らず、何かに熱中する姿を観ていただいて、そこから色々なことを発見してもらえたら」と作品に込めた思いを語った。
また「子どもたちはとても素晴らしかった。色々なことをこの子たちから教わりました」と鈴木監督が、浜松からバスでやってきた子どもたちを褒めると、吹奏楽部顧問の森を演じた宮崎も「今回初めて演技をする子たちも多かったのですが、普段と変わりなく普通にやっていたんですよ」と堂々と演技をしていたことに感心しきりだった。
本作の見どころとなっている吹奏楽の演奏は一切吹き替えなし。撮影時に同時収録されていたが、音楽監督を務めた磯田は「今回僕はあまり口を出さず、見守っている役。子どもたちから自発的に出てくるエネルギーはとても頼もしかった」とコンセプトを語った。
主役の吹奏楽部員・奥田克久役の川崎航星は「演技や演奏はとても難しかったけれど、そのぶんやりがいがあった」と誇らしげに語っていた。本舞台あいさつには川崎のほか井手しあん、ニキ、鶴見紗綾、佐藤菜月、秋口響哉、大原光太郎、野沢美月、塩谷文都、楠雅斗、甲斐萌夢、鈴木早映、奥野稚子、百鬼佑斗、湯浅フェリペ啓以知が登壇した。
本作は、中沢けいの人気小説「楽隊のうさぎ」を映画『私は猫ストーカー』の鈴木卓爾監督で映画化。浜松を舞台に、吹奏楽に一生懸命取り組む中学生たちの青春を瑞々しく描いた人間物語。(磯部正和)
第26回東京国際映画祭は10月25日まで六本木ヒルズをメイン会場に都内各所にて開催中
映画『楽隊のうさぎ』は12月14日より全国公開