ホラーの秋、最恐ホラーショットが決定!
秋のホラー映画のDVDリリースラッシュを記念して、シネマトゥディで行なわれた「最恐ホラーショット決定戦」。最も恐いシーンショットが決定する、この企画で、『クロユリ団地』が優勝の栄冠に輝いた。(9月27日に投票開始、結果は10月23日時点のもの)
ノミネート作品は、殺人現場を収めたフィルムをめぐる怪現象を描く『フッテージ』、殺人鬼を襲ってしまった強盗団が逆襲されるバイオレンス『NO ONE LIVES ノー・ワン・リヴズ』、呪われたアンティークの小箱をめぐるオカルト『ポゼッション』、郊外の団地に越してきた少女の恐怖体験記『クロユリ団地』、森の小屋で悪霊に襲われた若者たちの恐怖を描く『死霊のはらわた』、チェーンソーを振るう殺人鬼を登場させた人気シリーズ最新作『悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』、幻想と現実が交錯する異次元の街を舞台にした『サイレントヒル:リベレーション』、戦慄(せんりつ)の逸話が並ぶオムニバス『V/H/Sシンドローム』の8本。それぞれの作品からよりすぐられたショックシーンのショットが一般投票によって覇(は)を競った。
栄冠に輝いた『クロユリ団地』はノミネート作品の中では唯一の日本映画だが、クリーチャーやバイオレンスをフィーチャーした他の洋画よりも、シンプルだがえたいの知れない少年のショットに、リアルな恐怖を感じた映画ファンが多かったようだ。この幼い少年は、劇中で前田敦子ふんする主人公につきまとう、ミステリアスな存在。『オーメン』や『エスター』の例を出すまでもなく、ホラー映画に登場する子どもは、しばしば恐怖を感じさせるキャラクターとして機能する。本作もその例に漏れず、不意に現われては消え、ヒロインの日常をジワジワとむしばむ少年の姿は、鮮烈な印象を与えるだろう。
言うまでもなく、映画本編はホラーショット以上に怖い。『クロユリ団地』以外の作品も同様で、ドラマをたどって見てこそのヒヤッとするシーンや、より刺激的なショック描写にも事欠かない。投票ラインナップのホラーショットで「怖いもの見たさ」を刺激された方は、中身がどれほど怖いかを、その目で確かめてみてはどうだろう。(文:相馬学)
映画『クロユリ団地』ブルーレイ(プレミアム・エディション 税込み7,140円)&DVD(プレミアム・エディション 税込み6,090円)は発売中
発売元:日活、販売元:ハピネット