アクションに開眼した西島秀俊、次はジャッキー・チェンとカンフー映画を希望!?
映画をはじめ、テレビドラマにCMと引く手あまたの西島秀俊が、『美しき野獣』のキム・ソンス監督とタッグを組んだ日韓合作映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』の過酷なアクション撮影の日々を振り返った。
傷だらけの西島秀俊に燃え&萌える映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』フォトギャラリー
今作で西島が演じる主人公は、日本人会社員の記憶を「上書き」された韓国人科学者だ。誰が何のために彼の記憶を奪ったのか? 突如として追われる身となった彼が、真相を探りつつ命からがらの逃走劇を展開するアクションサスペンスで、西島は過酷なスタントにも挑戦。ヤケドを負いながら屋根の上のアクションをこなしたり、日本では撮影許可が下りないであろう危険なカーチェイスシーンでも、韓国で自らハンドルを握っている。
こだわりの強い監督がテイクを何度も重ねても、神戸の街を一晩中走らされても、その苦労を逆に「良かったです」と笑顔で振り返る西島。「肉体的にハードな演技もやっただけの価値があるカットになっているので、今後も危ないことに挑戦していきたい」と語る姿は、“役者の鑑(かがみ)”そのものだ。
アクションに開眼した西島が、ハリウッドのアクション映画の流れを変えた、ジェイソン・ボーンばりの格闘シーンを披露する日も近い!? などと期待せずにはいられないが、西島本人の希望は「ジャッキー・チェンを観て育ちましたから、カンフーに憧れます。何か月も稽古に時間を費やして、ガッチリやってみたい」と、ハリウッド路線ならぬアジア志向。「ジョニー・トー作品も面白いですし、香港映画が大好きなんです」と続け、生粋の映画ファンの顔をのぞかせる。
と言いつつ即、仕事モードに切り替わり、今作でも4月放送予定の連続ドラマ「MOZU」でも「自分が要求されるのは、人間くさいアクション」だとキッパリ。「今後やっていくとしたら、特殊技能を持った人間が華麗に戦うのではなく、普通の人間がリアルに戦うアクション」と断言する。監督の期待に応えることに至上の喜びを見いだす西島らしい言葉に、快進撃を続ける理由を垣間見た思いだ。(取材・文:柴田メグミ)
映画『ゲノムハザード ある天才科学者の5日間』は公開中