前川伶早、『完全なる飼育』最新作への覚悟
映画『完全なる飼育』シリーズ最新作『TAP 完全なる飼育』の初日舞台あいさつが9日、新宿の新宿ミラノ3で行われ、主演の前川伶早をはじめ、西沢仁太、高川裕也、有森也実、山根和馬、尚玄、竹中直人と片嶋一貴監督が登壇、役柄への取り組みなどを語った。
本作は、監禁という状況下における、アブノーマルな男女の関係がテーマとなる人気シリーズの第8弾。やくざの愛人の娘で学校では壮絶ないじめに遭っている女子高生・結(前川)と、彼女を監禁した中年ヤクザ・設楽(西沢)との奇妙な関係を描く。
男に支配される女子高生役に体当たりで挑んだ前川は、「自分で覚悟してやると決めたので、驚きはなかったですけど、とにかく演じている間は必死でやっていました」と撮影時の心境を述懐する。
また1作目以来『完全なる飼育』シリーズに度々出演している竹中は、「いつも何も考えずに現場に行くだけなんですが、これまで東京で撮影していたので、(ロケ地の)沖縄そばが楽しみでした。ただずっと雨が降っていて。雨待機がつらかったですね。ヤクザの役もちょっとテレました。まぁどの役もテレるんですけど」と語って、観客を沸かせた。
片嶋監督は、「脚本家(一雫ライオン)と、西部劇だと思って脚本を作りました。西部劇の本質であるフロンティアスピリットみたいなものを、主人公に感じないとだめだと思いながら作りました」と映画に込めたテーマを説明。さらに「ここにいる人だけで映画は作られていません」と脚本家の一雫をはじめ、この日、客席にいたスタッフを一人一人紹介した。最後に前川は「もう全て見どころです。飼育されながら心が動いていく様を楽しんでいただけたら」と観客に呼び掛けていた。(取材・文:県田勢)
映画『TAP 完全なる飼育』は公開中