映画初主演の吉倉あおい、号泣! 柳楽優弥からは「泣かないとニュースにならない」とアドバイス?
16日、映画『ゆるせない、逢いたい』初日舞台あいさつがヒューマントラストシネマ渋谷にて行われ、吉倉あおい、柳楽優弥、金井純一監督が登壇した。本作が初主演となった吉倉は、母親からの心温まる手紙をもらうと涙を流しつつ、柳楽や金井監督から「泣かないとニュースにならないから、ちゃんと泣かないとね」との司令を舞台裏で受けていたと明かした。
デートレイプという衝撃的なテーマの本作で、心と体に深い傷を負った女子高生を演じた吉倉は「最初主演と聞かずに脚本を読んだのですが、作品が伝えようとするメッセージが心に入ってきたので『ぜひ作品に参加したい』という思いが強かった」と明かすと、初主演にもかかわわらず「金井組の皆さんの愛をいっぱいいただき、頼もしい先輩の柳楽さんの背中を追いかけていたので、プレッシャーはなかったです」とキッパリ。
そんな吉倉に柳楽は「本当に監督の吉倉さん大好きオーラがすごく伝わってくる現場で、しかも僕が演じたのがデートレイプの加害者という役だったので、みんなすごく冷たくて……孤独でした」と場内を沸かしていたが「彼女を吉倉あおいさんというよりも(役柄の)はつみとして見ている感じだったので、熱い気持ちが伝わってきて、僕も吉倉さんに引っ張っていってもらいました」と賛辞を送った。
初日の緊張感の中、笑顔も交え気丈に振舞っていた吉倉だったが、母親からの心温まる手紙が届くと目からは止めどなく涙がこぼれ落ちた。「舞台裏で、柳楽さんや金井監督から『泣かないとニュースにならないから、ちゃんと泣かないとね』と言われていたのですが、そんなこと言われると余計緊張して泣けないよって思っていたんです。でも実際、本当にこんな(心のこもった)手紙をもらうと……」と吉倉は涙を止められない様子だった。
本作は、海外でも高い評価を得ている金井純一監督の初の長編映画。お互い恋心を抱いていた10代の男女が、ある出来事によって、デートレイプの加害者と被害者になってしまったことから生じる、心の苦しみや葛藤を描いた青春ラブストーリー。香港アジア映画祭、モロッコ・マラケシュ国際映画祭のコンペティション部門への出品、台湾での公開が決まっている。(磯部正和)
映画『ゆるせない、逢いたい』は全国公開中