八千草薫、58年ぶりに海外映画祭に参加!
16日、映画『くじけないで』初日舞台あいさつが、丸の内ピカデリーにて行われ、本作が現在オーストラリアで行われている「第17回日本映画祭」に招待され、主演の八千草薫が映画『蝶々夫人』以来、58年ぶりに海外映画祭に深川栄洋監督と共に参加することが発表された。本舞台あいさつには八千草のほか、武田鉄矢、伊藤蘭、芦田愛菜、上地雄輔、そして深川栄洋監督も出席した。
八千草薫、半世紀ぶりに海外映画祭へ!映画『くじけないで』初日舞台あいさつフォトギャラリー
1955年に製作された映画『蝶々夫人』でベネチア、カンヌ、香港の映画祭に参加して以来、58年ぶりの海外映画祭に参加することになった八千草は「びっくりいたしました。でも、すでにこの作品の良さを(海外の方が)知っていてくださるんだなと思うと心強く感じました」と喜びを表現。八千草は11月23日に出発し、開催地のシドニーに向かう。
また先日、皇后陛下が本作を鑑賞したことに触れ、八千草は「『とてもいいものを鑑賞させていただきました』と声を掛けていただいてうれしかった」と破顔一笑すると、武田も「『武田さん』って言っていただいて、背筋が伸びました。僕の映画デビュー作となった『幸福の黄色いハンカチ』や、(武田が演じた)勝海舟もご覧になっていただいているとお聞きできてしびれました」と感激した様子で語った。
八千草演じる柴田トヨの幼少期を演じた芦田は「ちょうどこの映画のお仕事をすると聞いたとき、学校で詩の勉強をしていました。トヨさんの詩を読み終わると、心が温かくなるので、わたしもトヨさんみたいな詩が書けるようになればいいです」と発言。それを横で聞いていた武田は「100点!」と金八先生さながらのコメントで場内を盛り上げていた。
本作は、今年101歳で亡くなった詩人・柴田トヨさんのベストセラー詩集「くじけないで」を題材に、彼女の半生を描いた感動物語。メガホンを撮った深川監督は「映画が完成したとき、残念ながらトヨさんはお亡くなりになって会えませんでしたが、3年前の企画段階から常に連絡をとっていたので、この映画を待ち望んでいただけていたことを実感しています。今日、どこかでトヨさんがこの映画を観てくれているんだろうって思うと、昨日一睡も出来ませんでした」と感慨深い表情で柴田トヨさんへの思いを語っていた。(磯部正和)
映画『くじけないで』は全国公開中