川島なお美、夫のために出演迷った…ラブシーンに挑む13年ぶり主演作
女優の川島なお美が22日、板橋のイオンシネマで行われた映画『チャイ・コイ』の完成披露試写会に出席し、撮影でラブシーンに挑むことに対して、夫でパティシエの鎧塚俊彦氏が見せた反応について語った。この日はイ・テガン、脚本家の赤澤ムック、伊藤秀裕監督、そして原作者の岩井志麻子も来場した。
タイのバンコクを訪れた人気女性作家が、韓国人のムエタイボクサーと出会い、情欲に溺れていくさまを描く本作。第2回婦人公論文芸賞に輝いた岩井の同名小説が原作で、「あたしのエロ話が、こんなに美しい映画になるなんて」という岩井は「この小説の映画化企画は、何度も立ち上がっては消えということを繰り返してきたのですが、まさか、なお美様が出てくれるなんて。本当にスケベでよかったなと思います」とジョークを交えてあいさつ。
そんな本作は、川島にとって『メトレス』からおよそ13年ぶりの映画主演作。孤独を内に秘めた女性の激しい情愛を描くために、ベッドシーンは欠かせなかった。そのため劇中、50代とは思えない美しい肢体を惜しげもなく露出する川島は「タイのロケ中は主人の話はしなかった。(主人公)麻衣子として存在していましたから」と述懐。さらに「主人が不安にならないかって? そんなの、知ったこっちゃないですよ。わたしは仕事をしに行っているわけですから」と笑ってみせた。
とはいえ、最初はオファーを受けるか迷っていたそうで、「ラブシーンが多い作品だから、もし彼がやめろと言ったらお断りするつもりでした」と川島。実際に鎧塚氏に相談もしたといい、「かまへん、かまへん。そのかわり俺にもそういう仕事がきたらやるからな」との返答があったという。「菓子職人のあなたにそんな仕事が来るはずないじゃない」という川島に対して鎧塚氏は「わからへんぞ。壇蜜に生クリームを絞る仕事がくるかもしれない」と軽口を叩いたというが、「男の痩せ我慢の美学というか。本当は駄目だと言いたいところを、女優の夫として送り出してくれたのだと思います」と夫の愛情の深さに感謝する川島だった。(取材・文:壬生智裕)
映画『チャイ・コイ』は12月7日よりテアトル新宿ほか全国順次公開