『ゼロ・グラビティ』キュアロン監督、出演者が2人だけなのは予算の都合?
今冬の話題作『ゼロ・グラビティ』のアルフォンソ・キュアロン監督とプロデューサーのデヴィッド・ハイマンが6日、日本最大級のIMAXシアターである千葉県・成田HUMAXシネマズ IMAXデジタルシアターで舞台あいさつを行った。
世界46か国でナンバーワンヒットを記録し、全世界で約600億円の興行収入をたたき出している本作。連日、来日記者会見、ジャパンプレミアと日本でPR活動を行ってきた『ゼロ・グラビティ』チームだが、今回の舞台あいさつが彼らにとって日本最後のイベントとなる。
メキシコ人のキュアロン監督は「オラ、ハポン!」(日本の皆さん、こんにちは)とあいさつ。「ここが最後の地ということで、甘いような、苦いような気持ちだよ」と観客に語り掛けると、IMAXの巨大なスクリーンに向けて手を上げ「この大きなスクリーンで皆さんに映画を観ていただけるなんてうれしい。この作品を観れば宇宙に行った気分になれる。特にこのような大きなスクリーンなら浮遊しているような経験ができるはずだからね」と誇らしげな顔を見せ、最後に日本語で「アリガト」と感謝の気持ちを述べた。
また、本作の出演者が宇宙飛行士役のサンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーの2人のみであることについて、キュアロン監督は「この映画にはサスペンスや冒険の要素があるけど、本当にエモーショナルな物語。たった2人のキャラクターに集中することで、感動的な物語を届けることができるんだ」と明かした。
さらに「この映画は非常に複雑な技術を駆使して撮っているんだ。さまざまな制限や難しい技術が必要とされるから、俳優には非常に優れた演技力が必要とされた。サンドラとジョージの演技は真実味を感じさせて本当に素晴らしかった」と賛辞を惜しまないキュアロン監督。さらに「実を言うとこのプロデューサーのハイマンが財布のひもを締めちゃったんで、2人しか出演させられなかったんだよね」とジョークで会場を沸かせ、ハイマンも「いやいや、そんなことないよ」と笑顔で返していた。(取材・文:壬生智裕)
映画『ゼロ・グラビティ』は12月13日より全国公開