『トリック』完結で気になる奈緒子と上田の関係は?堤監督が明かす絶対見逃せないシーン
仲間由紀恵と阿部寛が主演を務める人気シリーズの完結編『トリック劇場版 ラストステージ』について、生みの親である堤幸彦監督が万感の思いと共にファン必見の注目ポイントを明かした。
テレビドラマからスタートし、約14年もの間ファンに愛されてきた「トリック」シリーズ。その集大成にして完結編となる本作では、海外の秘境にあるレアアース採掘をめぐり、自称超売れっ子天才美人マジシャン・山田奈緒子(仲間)とだまされやすい自称天才物理学者・上田次郎(阿部)のコンビが、そこに住む部族たちが信奉する呪術師のトリックに挑む。
ロケ地となったマレーシアのジャングルは未開の地そのもので、中にはコウモリの巣になっている洞窟もあったという。堤監督は「コウモリのふんだらけで体に悪いと言われていたんだけど、撮影しているうちに気にならなくなりました(笑)。われわれがロケをしたことで、海岸やルートを整備して観光地にする洞窟もあるらしいですよ」とさらりと言ってのけるが、それほどの秘境で撮影を敢行するのは並々ならぬことだろう。
そんなジャングルでの対決に加え、ラストには感涙のエピソードも用意し、「この終わり方は自分でもずるいと思う。ずっと続けてきた作品だからこそできる、本来ならやってはいけないオチにしてしまいました」と言い切る堤監督。さらに今回は、これまで微妙だった奈緒子と上田の関係にも、ぐっと踏み込んだ演出が施されているそうだ。
それは奈緒子が洞窟で、ある重大な決断をするクライマックスのワンシーン。堤監督いわく、「奈緒子のバッグが床に落ちて、中からある物が出てくる。彼女はなぜ、それをずっと大切に持っていたのか? そこがポイントなんです」とのこと。奈緒子の上田に対する本当の思いがわかる場面なので、絶対に見逃さないでほしい。
最後に「本当はずっと続けたかった『トリック』シリーズからの卒業。仲間さんと『これで青春が終わりますね』と言いながらウルウルしてしまいました」と名残惜しそうに本音を打ち明けたかと思いきや、「とはいえ……(含み笑い)」と謎の言葉を残して取材部屋を立ち去った堤監督。果たして、その真意とは? 彼の次なる一手に期待したい。(取材・文:斉藤由紀子)
映画『トリック劇場版 ラストステージ』は1月11日より全国公開