二階堂ふみ、“ヤクザとの戦い”の後は『朔子』で癒される
女優の二階堂ふみが9日、日本外国特派員協会で行われた映画『ほとりの朔子』の記者会見に監督の深田晃司と女優兼プロデューサーの杉野希妃と共に登壇した。この日、二階堂は清楚(せいそ)な白のワンピースで登場し会場に花を添えた。
フランスの第35回ナント三大陸映画祭でグランプリにあたる「金の気球賞」と学生を中心とした審査員団による「若い審査員賞」をダブル受賞し、第14回タリン・ブラックナイト映画祭では日本人初の最優秀監督賞を受賞した本作。主演の二階堂は、作品が海外で高く評価されたことに「深田監督が好きなフランスで評価されたのもうれしい」と素直に喜びを語った。
さらに二階堂は、映画について「今までにないキャラクターだったと思うし、今までになかった作風で、ゆったりとした時間が流れていた」とコメント。「この作品に関わっているときに『地獄でなぜ悪い』と大河ドラマを掛け持ちしていて、(『地獄でなぜ悪い』で)ヤクザとの戦いに疲れた後、この映画の役で癒やされた」と笑いながら明かした。
また深田監督が「俳優同士がコミュニケーションを取りやすい雰囲気づくりが一番の仕事だと思っている」と監督としての仕事について熱弁を振るうと、二階堂はすかさず「おっしゃられていたことが(実際に)行われていて、素晴らしい監督だと思った」とべた褒めし、監督を大いに照れさせていた。
本作は、大学受験に失敗し現実逃避中の主人公・朔子(二階堂)が、叔母の誘いでもう一人の伯母の家で2週間過ごす中で、同世代の青年に淡い恋心を抱くさまなどを描いた社会派青春ドラマ。(取材・文:波江智)
映画『ほとりの朔子』は1月18日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開