北川景子、映画のモデルになったヒロインを「完コピ」!?
映画『抱きしめたい -真実の物語-』で車椅子の主人公つかささんを演じた北川景子が撮影を振り返り、役づくりへのアプローチについて語った。本作は、北海道・網走が舞台のラブストーリー。原案は、交通事故の後遺症で左半身と記憶能力に障害がありながらも前向きに生きるつかささんとタクシードライバーの雅己さん(関ジャニ∞・錦戸亮)を追ったドキュメンタリー番組「記憶障害の花嫁 最期のほほえみ」だ。
映画への出演が決まりドキュメンタリーを観た北川は、つかささんの生き方とその恋に感銘を受けたと話す。「ただ、だからこそ脚色が少し不安でした。ドキュメンタリーの雰囲気や印象がどう変わるのか心配だったんです」。
しかし出来上がった脚本を読んだ北川は、ドキュメンタリーを観たときの熱い思いが胸によみがえるのを感じたとのこと。それからは自宅にいるときはドキュメンタリー映像のDVDをいつも流し、外出先ではタブレット端末に入れて何度も見返して、つかささんの表情を研究。「つかささんはとても魅力的なので、自分で役をつくるのではなく彼女をそのまま手掛かりにして演じれば良いのかなと思いました」と実在の人物を演じるからこそのプレッシャーは特になかったと明かした。
実際につかささんのふるさとである網走で真冬のロケが行われ、マイナス20度の過酷な寒さを味わったが、「寒いから嫌だなんて全然思いませんでしたよ。やっぱり網走のお話なので、むしろ行けたことに感謝です」と北川はほほ笑む。撮影現場ではつかささんのご家族から「面影が似ている」と驚かれ、自分のアプローチに自信を持った。
撮影前に塩田明彦監督から「この映画は障害者の方が障害を乗り越えて生きる話ではない。とある一組の男女が出会って恋に落ちて結婚していくまでの日常的にあるストレートなラブストーリーです」と聞いて深く共感した北川。障害という枠を超えた映画にしたいというキャストとスタッフの思いが、見事に結実した作品となった。(取材・文:枚岡由里香)
映画『抱きしめたい -真実の物語-』は2月1日より全国東宝系にて公開