松山ケンイチ主演『家路』がベルリン映画祭正式出品!震災後の福島を描く
松山ケンイチ主演映画『家路』が、第64回ベルリン国際映画祭パノラマ部門に正式出品されることが決まった。本作は、東日本大震災後の福島県を舞台に、故郷を失った家族の再生を描いた物語。松山は「出品されることをとても光栄に思いますし、海外の方々にどのような反応をしていただけるのかとても楽しみです」と喜びのコメントを寄せた。
本作が出品されるパノラマ部門は、作家性と商業性を兼ね備えた作品が集まる部門で、これまでガス・ヴァン・サント、ミシェル・ゴンドリー、マイケル・ウィンターボトムといった名匠の作品が紹介されてきた。また、同部門は「パノラマ部門観客賞」「新人監督賞」「国際批評家連盟賞」「エキュメニカル賞」といった賞の受賞対象部門。近年の邦画では行定勲監督の『パレード』が国際批評家連盟賞に輝いており、『家路』の受賞にも期待がかかる。
数々のテレビドキュメンタリーを手掛けてきたものの、劇映画でメガホンを取るのはこれが初めてだった久保田直監督は「福島を舞台に家族の物語を紡いだ作品は、どこまで世界の人々の心に届くのか。世界三大映画祭の一つ、ベルリンで上映されることを心よりうれしく思います。『家路』が一人でも多くの方に観ていただけるよう願っています」と現在の心境を語っている。
映画『家路』では、高校時代にある罪をかぶって福島県の生家を出た主人公・沢田次郎(松山)が3.11以降、立ち入り禁止区域になった故郷に戻り、また暮らし始めるさまがオール福島ロケで描かれる。脇を固めるのは、内野聖陽、安藤サクラ、田中裕子、山中崇、光石研、田中要次、石橋蓮司ら実力派俳優陣だ。(編集部・市川遥)
映画『家路』は3月1日より新宿ピカデリーほかにて全国公開
第64回ベルリン国際映画祭は2月6日から16日まで開催