佐藤弘道、「明日ママ」問題で双方の立場に理解示す
NHK「おかあさんといっしょ」の体操のおにいさんとしても知られるタレントで体操インストラクターの佐藤弘道が30日、親子の絆を描いたインド映画『神さまがくれた娘』 のトークイベントに出席し、2児の父として自身の子育て方などを紹介した。またイベント後には、連続ドラマ「明日、ママがいない」の問題について報道陣から尋ねられ「それを観ているわたしたちがどう捉えるかだと思うんです」としながらも「多少現場で困っていること、影響が出てしまうのであれば、表現を少し抑えてもいいのではと思う」と見解を述べた。
赤ちゃんポストに預けられた子どもが“ポスト”と名乗るといった設定をめぐり、実際に「こうのとりのゆりかご」を設置する熊本市の慈恵病院が放送中止を求めるなど、話題を呼んでいる「明日ママ」問題。佐藤は「僕が意見を申し上げるのは難しい」と前置きした上で「テレビですので、作られた部分はたくさんありますし、あれが100パーセント現実のものではありません。それを観ているわたしたちがどう捉えるかだと思うんです」とコメント。
「ちょっと大げさなシーンだったり、子どもたちのいじめにつながったりするような表現については、やっぱり大人としての責任はあると思います」と続け、「そこはうまく皆さんのほうで解釈をしていただければ、あまり大きな問題にならないのではないか」と見解を述べた。一方で慈恵病院の医師について「すごくいい先生方」とも語り、「多少現場で困っていることや、影響が出てしまうのであれば、表現を少し抑えてもいいのではとも思う」と双方に理解を示した。
映画『神さまがくれた娘』は父と娘による深い親子の愛情を描いたヒューマンドラマ。障害がありながら男手一つで幼い娘を育てる主人公が、亡き妻の父親である町の有力者に娘を連れ去られ、弁護士の力を借りて取り戻そうと奮闘する姿を描く。佐藤は映画に絡め、自身の子育てに悩む親たちに「子育てを頑張りすぎている人が多い。他人のところと比べたり、頑張りすぎなくてもいい。自分たちの家庭をしっかり作ることだけを考えてほしい」とメッセージを送っていた。(取材・文 名鹿祥史)
映画『神さまがくれた娘』は2月15日よりユーロスペース、シネマート六本木ほか全国公開