アカデミー賞作品賞に“引き分け”はなし!
第86回アカデミー賞
先日発表された全米プロデューサー組合(PGA)賞の作品賞で、映画『ゼロ・グラビティ』と『それでも夜は明ける』が前代未聞の引き分け受賞となり話題になったが、アカデミー賞の作品賞において引き分け受賞はあり得ないようだ。
アカデミー賞の投票集計を担当するプライスウォーターハウスクーパース社ならびに、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミー(AMPAS)がThe Wrapに語ったところによると、現在アカデミー賞では、選好投票と呼ばれるシステムを使用して作品賞を選出しているという。
この選好投票という方法は、ノミネート作品の中から1本だけ好きなものを選ぶのではなく、ノミネート作品全てに順位を付けていく投票方式である。投票用紙が集計された時点で、過半数の票を得た作品がその年のアカデミー賞作品賞を手中にするという仕組みなのだが、およそ6,000人いるというアカデミー会員が投票するとなると、一発で50%を超える作品が出ないこともある。
その際には最低スコアを出した作品が排除された後、再び残った作品がふるいにかけられ、最後の勝者が決まるまで同様の作業が繰り返されるという。さらに最後まで引き分け状態が続いたとしても、“タイブレーカー”という反引き分けシステムが集計システムに組み込まれているため、作品賞の引き分けはあり得ないとのことである。
果たして約1か月後に迫った授賞式で作品賞の栄冠に輝くのはどの作品なのか? 期待は高まるばかりだ。(文・ロス取材:明美・トスト / Akemi Tosto)
第86回アカデミー賞授賞式は、3月3日(月)午前9時よりWOWOWプライムにて生中継(夜9時よりリピート放送)