秋元才加、初の三谷作品で愛人役!ラブシーンにも挑戦
三谷幸喜が演出する舞台「国民の映画」初日開幕直前会見が7日、渋谷・パルコ劇場で行われ、三谷のほか、元AKB48の秋元才加、小日向文世らキャストが出席。三谷作品に初出演する秋元は、小日向演じるナチスの宣伝大臣ゲッベルスの愛人で新進女優のエルザにふんし、小日向とのラブシーンをはじめとした色気のある役柄に体当たりで挑んでいる。
秋元がAKB48を卒業してから舞台に出演するのは初めて。稽古を振り返り「皆さん和やかで、和気あいあいとしていました。でも『稽古開始です』となると、オンになる瞬間が皆さんすごくはっきりされていて、切り替えの早さに驚いてすごく勉強になると思いました」。そして、「まだまだだとは思いますけど、いい稽古ができたのかな……」と自信をのぞかせた。
「国民の映画」は2011年に上演した舞台の再演。前回に続いてゲッベルス役を務める小日向は「初演のときは、大変の一言。ようやく千秋楽で終われると思ったら、もしかしたら再演があるかもしれないと言われてゾッとしたのを覚えています」とちゃめっ気たっぷりにコメント。
これを受け三谷が「初演の初日のとき、(小日向は)死んでしまうというぐらい辛い思いだったようです。立て板に水というほど、膨大なせりふ量を話さなくちゃいけないので、本当によくやったと思います」とねぎらった。今回は「せりふが少しずつ体に染み込んできている実感があります。より深く作り上げていけるんじゃないか」と小日向自身も手応えを感じている様子だった。
本作は、1940年代のドイツ・ベルリンを舞台に、宣伝大臣ゲッベルスと映画人たちとの間で繰り広げられる人間ドラマ。初演では、幕開けした直後に東日本大震災が起こり、悩み抜いた末に上演を続行した。半分以下の客入りという状況の中でも続けた舞台だったが、三谷が「来たくても来られなかった方が多かった。だからもう一度ちゃんとした形でやりたいと、初演のときから思っていた」と言うほど、再演を待ち望んだ作品でもある。
会見には段田安則、渡辺徹、吉田羊、シルビア・グラブ、新妻聖子、今井朋彦、小林隆、平岳大、小林勝也、風間杜夫も出席した。(取材・文:嶋田真己)
舞台「国民の映画」は2月8日~3月9日までパルコ劇場にて上演 その後、全国3か所で公演