『ライムライト』の基となったチャップリン唯一の小説が出版!
サイレント・トーキー時代の喜劇王チャーリー・チャップリンが執筆した唯一の小説「フットライツ(原題) / Footlights」が出版されることが、New York Timesや複数のメディアによって明らかになった。
同小説は1948年にチャップリンによって書かれたもので、チャップリン作品のアーカイブ整理や復元を行っていたイタリアの機関チネテカ・ディ・ボローニャが、チャップリンの伝記作家デヴィッド・ロビンソンと協力しながら復元し、2月4日(火)から出版。同機関の公式サイトやAmazon.comによって購入し、読むことができるようだ。
この小説は、チャップリンにとって最も不遇な時代に書かれたもので、彼が手掛けた映画『モダン・タイムス』や『殺人狂時代』などの作風が「容共的である」と非難されたり、後のジョセフ・マッカーシー上院議員のもと、召喚命令を何度も受けたことがあった。だが、そんな時代に執筆したのがこの小説で、その内容は自殺を図ろうとしたバレエダンサーを救う道化師が記され、それがあの名作『ライムライト』として世界中に知られることになった。だが、そんな映画の基となったこの小説の存在は、世間にはほとんど知られていなかった。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)