ディズニーNo.1ヒット作、日本人アニメーターがヒロインを描いていた!制作の裏側を公開
ディズニーアニメ史上最大のヒットを記録している映画『アナと雪の女王』で、主人公アナの動きを担当した日本人アニメーターのミユキ・カンノ・ロングが、その苦労を明かした。カンノは2008年にディズニー・アニメーション・スタジオに入社。以後『プリンセスと魔法のキス』『塔の上のラプンツェル』『シュガー・ラッシュ』などに関わっている。
今回、カンノが担当したのはヒロイン・アナ。映画の冒頭、アナが「いつか王国を出て、世界を変えたい」と歌う場面などを手掛けており、このシーンをアニメーションにするにあたっては、自身でアナのようにブランコに乗り、それを参考にした。「その時まだ妊娠していて、妊娠後半のころだったんですが、アナが窓から飛び出してブランコに乗るシーンの演技するために大きいお腹で公園に行って(笑)。息子と一緒に。旦那にカメラで撮ってもらって練習をしたりしました」とカンノは振り返る。
映像にすると1分ほどの短いシーンではあるものの、制作期間は約2か月。「最初はアナがブランコに座って歌うシーンをやったのですが、監督に見せたところ、座った状態ではなく立って歌った方がいいと言われました。それでもう一度公園に行って、今度は立って演技をしました。それを監督が見て、というふうに何度か直しを入れて、OKをもらいました」と明かしたカンノ。また、他のスタッフからは「ブランコの重みが表現できていない」という指摘も受けたため、スタジオにブランコのようなものを作り、物理的な動きを研究したこともあったという。
そんなカンノは、キャラクターに演技をさせるアニメーターは「キャラクターに命を吹き込む仕事」だという。その言葉通り、本作の中でのアナは躍動感にあふれており、アナを一層魅力的にしている。ディズニーならではのヒロインの誕生には、アニメーターたちの知られざる苦労があったのだ。
映画『アナと雪の女王』はアンデルセンの「雪の女王」をモチーフに、全てを凍らせてしまう力を持ったエルサと、彼女を救おうとする妹アナの運命を描いたファンタジックアニメーション。すでに公開された北米では大ブームを巻き起こしており、ディズニーアニメ史上最大のヒットを記録している。(編集部・福田麗)
映画『アナと雪の女王』は3月14日より2D / 3D全国公開