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松山ケンイチ、役づくりのカギは農業!? 最新主演作をアツく語る

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福島でのロケを振り返った松山ケンイチと内野聖陽
福島でのロケを振り返った松山ケンイチと内野聖陽 - (c)シネマトゥデイ/奥山智明

 NHK大河ドラマ「平清盛」を経て、役者として新たな領域へ足を踏み入れた松山ケンイチが、第64回ベルリン国際映画祭に出品された最新主演映画『家路』について、共演の内野聖陽と語った。

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 本作で松山は20年ぶりに帰郷し、立ち入り禁止区域となった福島で生きる決意をする次郎を演じる。誰もいなくなった土地に入り、田植えをしたりかまどで餅米を蒸すなど、農家の生活を体験。「農業指導の方との出会いが大きかった」とその口調が熱を帯びる。「種籾(たねもみ)と水をかき混ぜるだけでも『愛情をかけて』と言われました。口に入る食べ物にだけ愛情をかけるのではダメ。それを育てるのは土で、それを耕すのはクワで、それを使っているのは自分。全てはつながっているのだから、全てに愛情をかけなさいと教わったのです」と振り返る。

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 そうした教えは農業シーンだけでなく、「人生にも通じる大事な感覚」と気付く。「次郎のように無人の故郷へ前向きな気持ちで戻るには、そういう考えがどこかにないとあり得ないだろうなと。もし農業を体験してそうした指導を受けなかったら、次郎に成り切れていなかったかもしれません」と農業が役づくりの重要なカギになったことを明かした。

 次郎の兄・総一を演じた内野聖陽も、福島弁を身に付けるために地元の人が集う居酒屋へ通うなど、そこで暮らす人との触れ合いを大切に演じた。そうした出会いを通して、「土地というのは生活に根差していて、さまざまな恵みを与えてくれるもの」と実感する。「彼らにとって土地は先祖代々守ってきたもので、東京のように土地が売り買いの対象になるという感じではありません。そういうところで生きる方々を肌で感じられたのは、この映画にとって大きな意味がありました」と感慨深げ。

 震災後の福島でロケをし、家族とは? 生きることとは? と普遍的テーマを問う本作。そこに込められたメッセージは奥深い。(浅見祥子)

映画『家路』は3月1日より新宿ピカデリーほかにて全国公開

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