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カラテカ矢部が冷酷な殺人鬼に! 共演者はコメディアンであるとは気付かず

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舞台あいさつに登壇した内田英治監督、瀧内公美、キム・コッピ、カラテカの矢部太郎
舞台あいさつに登壇した内田英治監督、瀧内公美、キム・コッピ、カラテカの矢部太郎

 2月28日、北海道夕張市で開催中の「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」特別招待作品部門で『グレイトフルデッド』が上映され、舞台あいさつに主演の瀧内公美、カラテカの矢部太郎キム・コッピ内田英治監督が来場した。

 本作は、孤独な老人たちを観察するという趣味を持つ“孤独ウォッチャー”の女が、人生に失望した孤独な老人を拉致監禁し、壮絶バトルを繰り広げる異色のサイコスリラー。これまでアメリカ、イギリス、香港など世界各国の映画祭で数多く上映され、すでにイギリスでの配給も決定。今回のゆうばりが日本初上映となる。

 主演に抜てきされた瀧内は、目的を果たすためには殺人もいとわないサイコなヒロインを怪演。劇中では名脇役の笹野高史を拉致監禁し、バイアグラを無理やり飲ませて性的に襲うという過激シーンもあり、強烈な印象を残す。さらにクライマックスでは、65歳の笹野と24歳の瀧内という年の差41歳の二人が“殺し合い”を行うバトルシーンまで用意されている。

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 このバトルシーンの撮影は朝7時から翌日10時まで行われていたそうで、徹夜の撮影は65歳の笹野にとっては本当にきつかったようだ。瀧内は「(笹野が)撮影の合間に、『(映画の撮影での殺し合いではなくて)これは僕が本当に死ぬよ』というので、『そうですよね』と返したら、『どういう意味だ!』とすごく怒られちゃって。でも、笹野さんと過ごした時間は宝物です」と述懐する。

 一方、小柄で細身のカラテカの矢部が冷酷な殺人鬼役に挑戦していることも注目だ。矢部を起用した内田監督は「最初はすごく悩んだんですよ。下手したらギャグで終わる可能性も大きいですから。でもいかにもごつくて怖そうな人だったら面白くない」と起用理由を説明すれば、一方の矢部は「なかなかやるなと思いました。いろんな映画のあれをイメージしていたんで……」とおどおどした様子で返答した。

 共演のキム・コッピはそんな矢部の挙動がおかしくてたまらなかったようで、終始クスクス。舞台袖で矢部に「本当はコメディアンだったんですね」と語り掛けたそうで、「現場ではきっとアクターだと思っていたということですよね。面白いと思っていなかったわけではないですよね」とおろおろした様子の矢部の姿に会場は笑いに包まれた。(取材・文:壬生智裕)

「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014」は3月3日まで北海道夕張市内各所で開催中
映画『グレイトフルデッド』は2014年公開予定

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