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海外ドラマや映画が軒並みアメリカでリメイク!北欧ミステリーブームが到来

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17歳の美少女殺害事件を機に街の人々の秘密が暴かれていく「キリング/26日間」
17歳の美少女殺害事件を機に街の人々の秘密が暴かれていく「キリング/26日間」 - (C) 2014 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.

 日本に紹介される海外ミステリー小説というと、このジャンルの大国であるアメリカ、イギリスの作品が圧倒的に多いが、近年は息の長い北欧ブームが続いている。

 そのきっかけは2008年~2009年に翻訳されたスウェーデンの世界的ベストセラー「ミレニアム」3部作だ。孤高の女性調査員とジャーナリストの活躍を描いたこのシリーズは、扱われる事件やキャラクターの斬新さに加え、主人公が社会不正と闘う北欧ミステリーの伝統的な魅力を知らしめる役割を果たした。日本における北欧諸国は「平和な福祉国家」というイメージが強いが、多くのミステリー小説が政治腐敗、人身売買、弱者への暴力などの深刻な問題を扱っている。

 「ミレニアム」以降、デンマークのユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」シリーズ、アイスランドのアーナルデュル・インドリダソンの「湿地」「緑衣の女」などの秀作が続々と紹介され、数多くの読者を魅了。「マルティン・ベック」「クルト・ヴァランダー」といった往年の傑作シリーズも再評価され、北欧ブームが定着した。濃密な謎解きで読者を引き込みながら、苦闘する登場人物への共感を誘い、深いテーマを考えさせる北欧ミステリーは、総じてレベルが高いと言える。

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 また映像業界でも北欧絡みの話題は尽きない。デヴィッド・フィンチャー監督は先に述べた「ミレニアム」3部作の映画版『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』をリメイク。デンマークやスウェーデン製作のテレビシリーズ「THE KILLING/キリング」「THE BRIDGE/ブリッジ」はそれぞれ「キリング/26日間」「ブリッジ ~国境に潜む闇」としてアメリカでリメイクされた。とりわけ、前者は美少女殺害事件の捜査模様を1日1話のクリフハンガー方式で丹念に描き、スピーディーに進行するハリウッドのドラマとは一線を画する出来栄えに。エミー賞6部門にノミネートされた。

 これらの映画やテレビドラマは、北欧独特の寒々しい空気感に触れるにはうってつけ。まず小説を手に取るか、映像作品から入るか。まだまだ人気が持続しそうな北欧ミステリーで、あなたも眠れぬ夜を過ごしてほしい。(高橋諭治)

「キリング/26日間」は4.2(水)Vol.1-6レンタル開始、Vol.1&DVD-BOX1発売(デジタル先行配信中)

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