ラッセル・クロウのアドバイスとは? ベン・スティラー、最新作でキャリアの転機を語る
監督・主演を務めた最新映画『LIFE!』を引っ提げ、5年ぶりに来日したベン・スティラーが、アイスランドロケで出会ったラッセル・クロウから励まされたことを明かした。
ハリウッドが誇る才人ベン・スティラーは「クリエイティブな面でいえば、あらゆるチャンスに恵まれて非常にラッキーだった」と語る。その言葉を裏付けるように、2001年の監督作『ズーランダー 』で、ナタリー・ポートマン、レニー・クラヴィッツ、デヴィッド・ボウイといったセレブたちをカメオ出演させ、さらに2008年の『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』ではベンの友人でもあるトム・クルーズを、普段の彼からは想像もつかないような薄毛&ぽっちゃりのプロデューサーに変身させて世界中を驚かせた。
最新作『LIFE!』は、ベンのキャリアの転機となる作品だ。「さまざまなタイプの映画を監督したいんだ。僕が気楽にやれないような、自分が安全地帯にいられないような映画をね」と語る彼が、本作の中で特に誇りに思っているのは、ショーン・ペンが出演したアイスランドでのシーンだという。「スケジュールがタイトだったのに、ショーンがアイスランドに来てからというもの、すごい嵐に見舞われて、3日間撮影できなかったんだ。残されたのはわずか1日だけで、本当にワンチャンスだった。彼の演技が素晴らしかったことも併せて思い出深いよ」と述懐する。
また、アイスランドのロケ中には、ちょうど映画『ノア 約束の舟』の撮影中だったラッセル・クロウに会い、「頑張れよ。天気を支配することを忘れるな!」と激励されたという。「天気を支配するってどうやって? と思ったけど、彼は、天候が急激に変化するから負けずに頑張れと言いたかったんだろうね」と振り返り、「この映画では素晴らしい経験をした。映画を一緒に作った人たちが仲間意識で結ばれていたんだ」と満足げな表情で付け加えた。
そんな彼が今、一緒に仕事をしたいのは『トロピック・サンダー/史上最低の作戦』でタッグを組んだロバート・ダウニー・Jrだという。「彼とは本当に仲良くなれたから、また一緒に映画を作りたいねと話していたんだ」と笑顔を見せた。(取材・文:壬生智裕)
映画『LIFE!』は全国公開中