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デヴィ夫人、「9.30事件」の真実を描いたドキュメント監督に感謝

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デヴィ夫人、オッペンハイマー監督
デヴィ夫人、オッペンハイマー監督

 タレントのデヴィ夫人が25日、都内で行われた映画『アクト・オブ・キリング』の特別試写会に出席し、来日中のジョシュア・オッペンハイマー監督と共に本作について熱く語った。

映画『アクト・オブ・キリング』写真ギャラリー

 本作は、デヴィ夫人の夫であるスカルノ元インドネシア大統領が失脚し、夫人自身も亡命するきっかけとなった1965年の「9.30事件」後の大虐殺を描いたドキュメンタリー。虐殺の加害者たちにカメラを向け、過去の行為を再現させながら彼らの胸中や虐殺性の実態に迫っていく。本年度アカデミー賞長編ドキュメンタリー部門にノミネートされたほか、ベルリン国際映画祭観客賞など全世界60以上の映画賞を受賞している。

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 この日、インドネシアの民族衣装を身にまとって登場したデヴィ夫人は、「武装した護衛官と呼ばれる人たちが周りにいたけれど、誰が味方で誰が敵か全くわからない状態だった」と当時の不安な心情を吐露。「スハルト将軍下で120万人のインドネシア人が赤狩りと称され殺されました。汚名をずっと着せられたままだったスカルノですが、この映画で真実が描かれたことをうれしく思います。監督の偉業に心から感謝してやみません」とオッペンハイマー監督に感謝を述べた。

 驚がくの真実をどのように捉えていいのか迷う作品だが、当時殺人を実行した加害者たちに過去の行為を演じさせるという前代未聞の手法で「人間の悪とは何か」をあぶり出したオッペンハイマー監督は、あえて「笑いたいと思ったら笑って観てください」とメッセージを残していた。(福住佐知子)

映画『アクト・オブ・キリング』は4月12日よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開

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