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野明の気持ちもわからなかった……押井監督が最も苦戦したヒロインのキャラクター

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撮影現場ではまるで特車二課と同じような日々を過ごしていたという泉野 明役の真野恵里菜と押井守監督
撮影現場ではまるで特車二課と同じような日々を過ごしていたという泉野 明役の真野恵里菜と押井守監督 - 写真:金井尭子

 ついに実写化された『THE NEXT GENERATION パトレイバー』の総監督を務める押井守が、本シリーズのヒロインを描くことの難しさについて語った。それは今回の実写版に登場する三代目・泉野 明(いずみの・あきら)についてだけでなく、初期オリジナルビデオアニメの時代から関わり、テレビシリーズ、劇場版と描き続けてきた初代・泉 野明(いずみ・のあ)のころからだという。

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 「男の場合は迷うことがない」と切り出した押井監督。「例えば非番の時に何しているのかとかね。大体想像がつく。でも、女の子はわからない。この人、何を考えているんだろうって。はっきり言ってアニメの野明は最後までわからなかった。声を演じてくれた冨永みーなさんにも、わからないからあんたに任せるってお願いしちゃったくらいで」と意外な事実を告白。「だから今回も泉野 明は真野さんにかなりお任せしちゃった」とのこと。

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 実際にヒロイン・泉野 明を演じた真野恵里菜は、そんな押井監督からのお任せ状態に「不安になることもあった」という。「最初の1か月ぐらいは悩んでいました。でも、同僚である隊員のみんなと一緒に過ごすうちに自然に明になれた気がします。みんなのおかげで明というキャラクターができたと思っています」と振り返る真野の言葉を聞きながら、笑顔を見せる押井監督。

 「明と真野恵里菜は無関係ではあり得ない。例えば、同じ隊員でも距離感がみんな違う。相棒と接する時、隊長と接する時、それぞれ目線の高さも違うし。だからリハーサルをやっている時に見つけた、一人の女性としての真野恵里菜のしぐさや振る舞いを大切にしようと思っていましたね」と押井監督は今回のヒロイン演出法を明かした。

 「アニメの方が良かったという人も必ずいる」という押井監督。「でも、今回のシリーズ7章、そして長編劇場版まで見終わった時には、泉野 明が真野恵里菜で良かったと思ってもらえると思う」と自信をのぞかせた。(取材・文:永野寿彦)

THE NEXT GENERATION パトレイバー/第1章』は4月5日、長編劇場版は2015年ゴールデンウイーク、新宿ピカデリーほかにて公開

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