『ノア 約束の舟』上映禁止、2か国増える
宗教的な理由からラッセル・クロウ主演の映画『ノア 約束の舟』を上映禁止にした国がさらに2か国増えたとThe Telegraphなどが報じた。
同映画を上映禁止にすると発表していたのはアラブ首長国連邦、カタール、バーレーン、エジプトなどで、これにインドネシアとマレーシアも加わったという。理由は、神以外をあがめることがないよう、いかなる預言者も描写してはならないというイスラム法に反するからとのこと。
マレーシアの映画検閲委員会の会長アブドゥール・ハリム・アブドゥール・ハマインドは、「多民族と複数の宗教から成るマレーシアの感受性と調和を守るため、我が国では『ノア 約束の舟』を上映することは許可できません」との声明を出している。
マレーシアにおけるイスラム教徒の割合は約60%。過去には、同性愛を描いた映画『ブロークバック・マウンテン』、乱交パーティー、薬物使用、汚い言葉づかいなどが多く描写された映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』も上映禁止となっている。また、イエス・キリストを題材にした映画『パッション』は、キリスト教の信者のみ観賞してよいとの条件付きで上映に至っている。(澤田理沙)