『ウルフ・オブ・ウォールストリート』パラマウントが訴訟却下を要求
映画『ウルフ・オブ・ウォールストリート』で、レオナルド・ディカプリオ演じた実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートが創設した証券会社ストラットン・オークモント。その重役を務めたアンドリュー・グリーン氏が、マーティン・スコセッシ監督と製作会社のパラマウント・ピクチャーズを相手に2,500万ドル(約25億円)の損害賠償を求めていた件で、パラマウントが訴訟の却下を要求していることが明らかになった。The Hollywood Reporterなどの複数のメディアが報じている。(1ドル100円計算)
これはもともと、アンドリュー・グリーン氏が、自身がモデルとされる映画の登場人物ニッキー・“ラグラット”・コスコフが、犯罪や麻薬に関わるモラルのない者として描写されていることに対し、プライバシーの侵害に当たるとして訴えを起こしていたもの。
しかしパラマウントは、「映画の内容は事実であるため中傷には当たらない」と主張。「原告は1990年代に起きたストラットン・オークモント社の不正行為に密接に関わっていた」との法的文書をニューヨークの連邦裁判所に提出し、訴訟の却下を求めている。
確かにアンドリュー・グリーン氏がモデルであるならば彼が屈辱を感じるのも理解できるが、実際の不正行為に疑いの余地はない。今後の訴訟の行方が気になるところだ。(細木信宏/Nobuhiro Hosoki)