モデル栗原類、『ヴィオレッタ』は「何度も見たくなる衝撃」と絶賛
モデルの栗原類は10日、東京・渋谷区のシアター・イメージフォーラムで行われた『ヴィオレッタ』の公開初日記念イベントにアーティストの清川あさみと登壇し、本作の見どころなどを語った。栗原は開始早々から「ものすごい衝撃。ラストがほんとに心に残り、何度も見たくなる」と絶賛していた。
栗原は初めて観た時について「この映画を観て、アートは何なのかと考えさせられた。そしてヌードと裸の写真の違い、境界は何なのかと考えた」と振り返り、アートについて改めて考えた様子だった。「母親と子供のやりとりもリアルでとても面白かった」とドラマ面の面白さにも触れた。
一方、清川は「主人公が最初は嫌がっているのに、段々見られる快感、撮られる快感に目覚めていくところや、母親のエゴや欲望の揺れ方、二人の心情が揺れていくところが面白かった」と親子関係の見どころを説明。続けて清川が「女性独特の思い、コンプレックス丸出しのお母さんと思った。何よりも美しいものへの憧れがこんなに強いということは、老いのコンプレックスが出ているお母さんと感じた」と語ると、栗原も「清川さんが仰ったように、母親は娘を美しく見せながら、年を取ってきたから自分は表現できないけど、自分もこの中(写真の中)にいるという主張が大きくなり、それがボーダーラインを超えていった」と同意していた。
最後に栗原は「『アートとは何だろうか』『親子とは何だろうか』とか、いろいろ考えさせれ、映画の衝撃がずっと頭の中に残り、何度も観て自己分析をしてしまう。いろいろ考えられる。何度も観て考えてほしい」と身振り手振りを交えながらアピールした。
同作は、写真家の母にモデルになるよう誘われたヴィオレッタが、母の要求に応えカメラの前で段々大胆なポーズを取るようになり、退廃的な少女へと変わるさまをつづる。同作のエヴァ・イオネスコ監督が子供の頃に体験したスキャンダラスな実話を映画化したドラマ。(取材・文/波江智)
映画『ヴィオレッタ』は公開中