海外でも評価の高い窪田将治監督、出演者から「怖い」と苦情が続出!?
10日、映画『太陽からプランチャ』完成披露試写会が虎ノ門・発明会館にて行われ、窪田将治監督、相馬圭祐、馬場良馬、倉貫匡弘、立花あんな(アリス十番)、志田光、山口ルツコが登壇した。これまで監督作品が国内外で高い評価を得てきた窪田監督だが、登壇者の口々から「怖い」「厳しい」と独特の演出に対する苦情を浴びせられると、苦笑いを浮かべ「みんな本気にするだろ! 違いますからね」と発言し、場内を沸かせた。
映画『失恋殺人』『クレイジズム』『僕の中のオトコの娘』と3年連続でモントリオール世界映画祭に正式出品されるなど、海外でも高い評価を受けている窪田監督の最新作は、カメラマン兼ライターを務める一人の青年を通じて、夢や希望、挫折を描いた青春物語。
主演を務めた相馬は「人生1回しかない“初主演”の作品。とても感慨深いです」と語ると「これまでは台本や役者という仕事を突き詰めて考えることはなかったかもしれませんが、この作品に出会い、監督から『台本の中に必ず答えがある』と言われ、いろいろなことに向き合えました」と窪田監督に感謝。しかし、馬場が「(窪田監督は)撮影中、怖いよね」と口火を切ると、相馬や山口が「(現場では)屍になりました」と追随する。
さらに地下アイドルを演じたアリス十番の立花は「2日間の参加でしたが、初日のバッティングセンターのシーンはボロクソでした」とコメント。その一方で「カットが掛かると、とても優しく変わるんです」とフォローを入れると「わたしもいろいろなことに悩んでいた時期があったのですが、この作品に出演させていただいて『また頑張ろう!』って思えました。こんなすてきな場所に立たせていただけるのは監督のおかげです」と笑顔を見せた。
本作には夢を追い続けることの大切さが描かれているが、窪田監督は「僕も食えるか食えないかというところからスタートしました。やりたいことをやり続けることは難しい。地下アイドル、女子プロレスラー、30代手前の役者……。そんな不安定な立場の人間が、がむしゃらにやっていこうという思いを描きました」と作品に込めたメッセージを語った。(磯部正和)
映画『太陽からプランチャ』は6月28日よりバルト9ほか全国順次公開