『X-MEN』ブライアン・シンガー監督、ジェームズ・キャメロンから“タイムトラベル”のアドバイス
最新作『X-MEN:フューチャー&パスト』で久々にシリーズのメガホンを取ったブライアン・シンガー監督がカナダ・モントリオールでの撮影中、新作について語った。タイムトラベルをテーマにした本作では、『ターミネーター』のジェームズ・キャメロン監督から協力を得たのだという。
今作はタイトルが示す通り、過去と未来が舞台。ウルヴァリンの「魂」が、彼の若いころの肉体にタイムトラベルするというユニークな設定になっている。「今作がただの続編じゃなくてSF映画で、タイムトラベル映画だというのが、僕にとって最も魅力的なことだった。問題は、どういうふうに過去と未来を結び付け、タイムトラベルを論理的に見せられるかということだった」とシンガー監督。
彼は見事にその問題を解決できたというが、実は強力なアドバイザーがいた。「ニュージーランドに行った時、ピーター・ジャクソンのパーティーでジェームズ・キャメロンに会ってね。彼は『ターミネーター』でタイムトラベルを扱っているから、この題材にとても詳しくて、背後にある法則全てを教えてくれた。そして、僕の今作のアイデアを説明したら、認めてくれたみたいなんだ」とシンガー監督はキャメロンのお墨付きに満足げだった。
また、今作ではオリジナル3部作と前作『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』の新旧豪華キャストがそろうのが大きな見どころだ。「ジェームズ(・マカヴォイ)やジェニファー(・ローレンス)など、若いキャストたちは、音楽を演奏したり踊ったりと、毎日楽しんでパーティーしているみたいだ。でも、いったんカメラが回ると、みんなすごく集中して素晴らしい仕事をする。ジェニファーは、スターになっても前作から変わっていない。ヒュー(・ジャックマン)ももちろん、相変わらずとてもナイスだよ」とシンガー監督自身、撮影現場が楽しくて仕方がない様子だ。
「僕たちは、以前の作品のコンティニュイティ(続き具合)をできるだけ大事にしている。シリーズの大ファンを喜ばせたいのはもちろんだけど、『X-MEN』をよく知らない僕の母のような観客にも楽しんでもらいたい。過去にさかのぼって未来に影響を与えるという映画は誰もが楽しめるからね」と本作の狙いを明かすシンガー監督だった。(取材・文:吉川優子)
映画『X-MEN:フューチャー&パスト』は全国公開中