近い将来にも起こり得る!?人類滅亡映画に見る地球の未来
ここ最近のハリウッドでは地球荒廃後のサバイバルを描くSF映画が増加しており、数々のヒット作を生んでいるが、その魅力は何か。映画のような切迫した危機が起こり得る可能性と共に考えてみた。
地球の終末や人類の滅亡を扱ったSF映画は過去にも数多く描かれてきた。例えば住宅地に動くものが何一つないオープニングシーンが印象的な1964年のモノクロ映画『地球最後の男』や、荒涼とした砂漠で生き残った人類が争いを繰り広げる『マッドマックス』、バイオテロを逃れた人類を描く『12モンキーズ』など。平和な地球が舞台ということを前提に、危機に立ち向かう設定はディザスター映画の王道。だが、近年のSF映画の舞台は、地球の荒廃後を描いたものが増えているようだ。
昨年公開された『パシフィック・リム』は、10年以上KAIJUとの戦いを繰り広げてきた人類が、滅亡の危機に立たされるという設定。トム・クルーズやウィル・スミスが主演した『オブリビオン』と『アフター・アース』では、生き残った人類が地球から移住しているのは宇宙空間だ。また、今年公開の『スノーピアサー』では、氷河期を迎えた地球を舞台に、動く列車の中で生活する人々を描いている。
こういった作品の増加の背景には、CGやVFXなど映像技術の発達が、荒廃後の地球や宇宙での人類の活躍を描きやすくしているということがある。また、ありきたりのSF映画では飽き足らず、より危機感を増した設定のSF映画が求められているということも理由だろう。設定が絶望的であればあるほど、エンディングがハッピーエンドならば強い爽快感が味わえる。
地球の氷河期や中世のヨーロッパで大流行したペストといった、生物や人類の多くを滅ぼした出来事。過去に起きた事象なら、今後も可能性は十分にあり得る。小惑星の衝突も不安視されているし、万有引力の法則を説いたニュートンが人類の滅亡を2060年と予想しているのも気になるところ。映画で描かれたような世界が現実にならないとは言い切れないだろう。(岩永めぐみ)
映画『パシフィック・リム』は6月14日よる9時よりWOWOWシネマにて放送