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「プカプカ」のフォークシンガー大塚まさじ、63歳の初主演作が初日

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生演奏を披露した大塚まさじ
生演奏を披露した大塚まさじ

 名曲「プカプカ」で1970年代の日本の若者たちを魅了した関西出身のフォークシンガー・大塚まさじが21日、新宿K’s cinemaで行われた映画初主演作『父のこころ』の初日舞台あいさつに来場し、満員の観客の前で「プカプカ」を生披露した。

映画『父のこころ』フォトギャラリー

 父の失踪(しっそう)によって、バラバラになってしまった家族。そこに父が9年ぶりに姿を見せたことから、再び家族が本音でぶつかり合い、新たな出発を果たす姿を描き出した本作。関西を拠点に活動する大塚は、63歳にして初主演。満員の観客の前に立った大塚は、「僕自身は映画に出させてもらえるなんて、思いもせずにきました」と切り出すと、「自分から何かに向かうことはやめているんですが、ただし向こうから来たものは受け入れようと。そうしたら、こういう役を受け入れることになりました」と笑顔を浮かべた。

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 また、久々の帰郷で家族から罵倒される父親という役柄を演じることになったことを振り返り、「皆さん、それぞれに家族との付き合い方があると思います。それぞれの家族と照らし合わせながら、心の中で光るような映画になったらうれしいと思います」と会場に呼び掛けた。

 その後は、満席の観客の前で大塚が「プカプカ」を生披露することに。「20~30人の前で演奏したことはあるけれど、こんなぎょうさんのお客の前でやることはなかなかないな」とちゃめっけたっぷりの大塚は「僕の出発点みたいな歌。先だって亡くなった林隆三さんがこの曲を好きだと言って、ピアノで歌ってくださったことを思い出しました。その歌を歌います」と観客に告げ、「プカプカ」を生披露。渋い歌声で会場を魅了した。

 同作は、京都を拠点に活動する映画制作会社「シマフィルム」と、新人俳優の育成・起用を目的とするスクール「映画24区」の共同制作作品。『時をかける少女』(2010)、『シグナル~月曜日のルカ~』(2012)などで知られる京都出身の映画監督・谷口正晃がメガホンを取り、京都の町並みを美しく映し出している。(取材・文:壬生智裕)

映画『父のこころ』は新宿K’s cinemaで上映中

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