アカデミー賞、受賞者の相続人を提訴 オスカー像を勝手にオークションにかける
アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーは、受賞トロフィーを勝手にオークションに出品したとして、第15回(1942年度)アカデミー賞を受賞したジョセフ・ライトさんの相続人などを提訴したとThe Hollywood Reporterが報じた。ジョセフさんの受賞トロフィーは先月、オークションに出品され、7万9,200ドル(約792万円・1ドル100円計算)で落札されていた。
アカデミーはトロフィーの売却自体は禁じていないものの、受賞者とはアカデミーにトロフィーの先買権を与えるという契約を結んでいるとのこと。その契約によれば、オークション出品前に、アカデミーは10ドル(約1,000円)でトロフィーを受賞者ならびにその相続人から買い取ることができる。
だが今回、ジョセフさんの相続人は正規の手順を踏まずにオークションに出品したため、ジョセフさんの相続人、オークションハウス、ならびに落札者が訴えられた。アカデミーは落札額の7万9,200ドル(約792万円)相当の懲罰的損害賠償を求めているという。
ジョセフ・ライトさんは1940年代から60年代にかけて、12度にわたってアカデミー賞にノミネートされたアートディレクター。1942年度の第15回アカデミー賞では室内装置賞(カラー・白黒)を『純愛の誓い』『マイ・ギャル・サル(原題) / My Gal Sal』で受賞した。代表作には『野郎どもと女たち』『オクラホマ!』などがある。1985年没。(編集部・福田麗)