『トレインスポッティング』と同じ街が舞台!ハッピーなミュージカル映画
『トレインスポッティング』と同じスコットランドの街を舞台にしながら、まったく違った側面を映し出したミュージカル映画『サンシャイン/歌声が響く街』が公開される。同作は、ドラマと音楽、ときめきの映像のコラボレーションが楽しめる作品になっている。
美しい街並みを背景に歌い踊る!映画『サンシャイン/歌声が響く街』フォトギャラリー
『サンシャイン/歌声が響く街』の舞台は、スコットランドの首都エディンバラと、その北に位置する港町リース。エディンバラといえば、音楽ファンには、1970年代に日本でも熱狂的なブームを起こした、アイドルロックバンド「ベイ・シティ・ローラーズ」の出身地としても有名。そしてリースは、映画ファンにとって1996年の『トレインスポッティング』の舞台になったことでも知られている。『サンシャイン/歌声が響く街』は、その『トレインスポッティング』と同じプロデューサーが手掛けているのも話題だ。
エディンバラには、中世から残る古城や重要文化財が多く、旧市街と新市街の両方の街並みが世界遺産に登録されている。近郊であるリースにも歴史を感じさせる建造物が立ち並び、一方で要所には、おしゃれなカフェやバーが点在。エディンバラ、リース共にヨーロッパの観光客に大人気で、ロマンチックな雰囲気は、『サンシャイン/歌声が響く街』の各シーンから存分に伝わってくる。その映像に重なるのが、スコットランドの国民的バンド「プロクレイマーズ」の名曲。ドラマにぴったりの歌詞や耳に残る心地よいメロディーの数々で、日本でもプロクレイマーズへの再評価が高まりそう。同じアーティストの曲で一つのミュージカルを構成するという点で、本作は『マンマ・ミーア!』も彷彿(ほうふつ)させる。
『トレインスポッティング』も音楽と映像のミックスが絶妙だったが、若者たちの深刻な社会問題を、大胆かつセンセーショナルな作風で描いた同作とは違い、『サンシャイン/歌声が響く街』はヒューマンドラマに焦点を当てている。長年寄り添った夫婦の絆や、恋のときめき、プロボーズと将来の夢の葛藤……。あらゆる世代に感情移入させるエピソードが、美しい街並みと、軽快なミュージカルナンバーと共につづられ、心の底からハッピーな気分で劇場を後にできる作品に仕上がっている。(斉藤博昭)
映画『サンシャイン/歌声が響く街』は8月1日よりヒューマントラストシネマ有楽町、Bunkamura ル・シネマほか全国順次公開