『ダイバージェント』の清純美女は“第2のジェニファー・ローレンス”!
全米でナンバーワンヒットとなり、世界興行収入2億6,000万ドルを突破しているSF超大作『ダイバージェント』。主人公のトリスを演じているのは、『ファミリー・ツリー』で、ジョージ・クルーニーの娘役を演じて高く評価されたシェイリーン・ウッドリー。「第2のジェニファー・ローレンス」ともっぱら評判の若手実力派で、清純な美しさと、気取らない明るさが魅力の22歳だ。
本作は新人作家ベロニカ・ロスのベストセラー3部作の映画化第1弾。舞台は最終戦争から100年後のシカゴとなっており、そこに住む人々は、勇気ある者が集まる「勇敢」(軍事、警察担当)、正直者の「高潔」(司法担当)、思いやりを持つ者の「無欲」(政権担当)、優しい者の「平和」(農業担当)、論理的な者の「博学」(教育、研究担当)という5つの共同体のうち、16歳で行われる性格診断テストによって、どの共同体に属するのかが決められる。しかし、どの共同体にも属さない者は「ダイバージェント(異端者)」と見なされ、過酷な運命が待ち受けているという厳しい世界だ。
トリスは自分が異端者だと知るが、「勇敢」の共同体に入って、ハードな訓練を受け、肉体的にも精神的にもどんどん強くなっていく。訓練の最後で受けるシミュレーションテストは、ビジュアル的にとても興味深く、観客も彼女と一緒にその危機的状況を体験しているかのような気にさせられる。シェイリーンは同作について「面白くて魅力的な作品だし、未来が舞台だけど、今の社会に通じるところがたくさんあることに惹(ひ)かれたの。トリスの旅には共感することが出来るわ。彼女は強い女性だけど、初めから強かったわけじゃない。たまたまそういう状況に置かれたから、自ら人生を切り開いていく道を選ぶのよ」と話す。
教官役のテオ・ジェームズと共に、激しいアクションシーンをこなす彼女は、役づくりのため1か月くらいトレーニングしたという。「最初、トリスは弱いはずだから、あまり筋肉隆々じゃ困る。だから、テオみたいにジムとかには行かなかったけど、ムエタイとマーシャルアーツをミックスしたものとか、ファイトコリオグラフィーを学んだのよ」。
シェイリーンを取材していてもっとも面白いと思ったのは、携帯電話を持っていないということ。彼女は「8か月前から、携帯を持ち歩いてないの。携帯を持っていると、まるで二つの人生が同時進行しているみたいになるわ。携帯を持たないことで、今を、その瞬間を大切にするということをすごく学んだわ」と語っていた。
『ダイバージェント』の後、筋肉を全て落としてがん患者を演じた『ザ・フォルト・イン・アワー・スターズ(原題) / The Fault In Our Stars』も世界的に大ヒットし、ますます人気が高まっているシェイリーン。人生を変えることになる超大作『ダイバージェント』に出るべきかどうか悩んでいたとき、メールで相談に乗ってもらったというジェニファー・ローレンスに続いて、オスカーにノミネートされる日も遠くなさそうだ。(取材・文:吉川優子)