ディズニー無許可の問題作、監督が緊急来日!禁断の撮影の裏側が明らかに!
アメリカのディズニーランド内で無許可撮影を敢行したことで話題のブラックファンタジー映画『エスケイプ・フロム・トゥモロー』の特別先行上映イベントが17日、スペースFS汐留で行われ、緊急来日したランディ・ムーア監督が禁断の無許可撮影の裏側を明かした。
夢と魔法の国であるディズニーランドに家族旅行で訪れた男性が、グロテスクかつシュールな、悪夢的妄想の世界に陥るさまを描き出す本作。日本では絶対に公開不可能とされてきた本作がまさかの日本公開となり、若年層を中心に前売り券の売れ行きも好調で、早くも注目を浴びている。
この日、特別ゲストとして来場したデーブ・スペクターは、「今、ディズニーは『アナと雪の女王』が大ヒットしていてご機嫌だから何を言っても大丈夫」とブラックなジョークで切り出すと、「最初は半信半疑で観始めたんですが、本当に面白い映画だった」と満足げな表情を見せた。
さらに「東スポに出てたんだけど……」とぶちまけたデーブは、「今の一眼レフ(EOS 5D Mark2)は動画も撮れますが、それを持っていても、はたから見れば記念写真を撮っているとしか思われない。それからICレコーダーでセリフを録ったそうです。クリアな音声でバッチリ録れているでしょ。この映画が撮れたのは、日本ならではの機材のおかげ」と解説する。
一方、「この撮影は本当に大変で、ストレスのあまり痩せてしまった」と述懐するムーア監督。カメラマンたちも最初は観光客に見えるように、こぎれいにしていたものの、過酷な撮影が続き、無精ひげなどが生えてきたことから、本作撮影の終盤には、セキュリティーにパパラッチではないかと疑われてしまい、呼び止められたこともあったという。
監督は撮影時を振り返り、「本当にパニックになったよ! でもそこで8歳くらいの女の子の役者が『トイレに行きたい』と芝居を打ってね。そこでトイレに駆け込んで、マイクなどまずそうなものを全部外したんだ。まさか子供までグルだとは思わないからね。そうしたらちょうどパレードが始まったので、その騒ぎの中で逃れることができたんだ」と説明。綱渡りだった撮影の裏側を知り、会場の観客も驚きを隠せない様子だった。(取材・文:壬生智裕)
映画『エスケイプ・フロム・トゥモロー』は7月19日よりTOHOシネマズ日劇ほかにて公開