瀧本美織「色気の準備をしたい!」清純派卒業を宣言
女優の瀧本美織が22日、都内で行われた舞台「ブエノスアイレス午前零時」製作発表会見に出席した。清純派のイメージの瀧本は、情熱的なアルゼンチンタンゴを踊らなければいけないとあり、「色気の準備をしたいと思います!」と意気込んだ。この日は、主演のV6・森田剛をはじめ、共演の橋本じゅん、千葉哲也、原田美枝子のほか、原作者の藤沢周、脚本の蓬莱竜太、演出の行定勲らも顔をそろえた。
瀧本美織が清純派卒業を宣言!舞台「ブエノスアイレス午前零時」フォトギャラリー
大物ぞろいの本作で舞台デビューを果たすのは、ジブリ映画『風立ちぬ』でのヒロイン役が記憶に新しい瀧本。普段は舞台をあまり鑑賞せず、自身とはかけ離れたものと思っていたというが、「その場でしか感じられない臨場感やスリルを楽しみながら、同じ空間で同じ物語を皆さんと共有できることが楽しみ」と期待に胸を膨らませている様子。子供の頃に大好きだったテレビ番組「学校へ行こう!」に出演していた森田との共演に「すごく光栄です」と笑顔を見せた。
そんな瀧本の告白に「最近多いんですよね。年ですね……」と苦笑いしつつも、作品に並々ならぬ意欲を見せる森田。初の一人二役という難役に、「新しいチャレンジなのでどうなるかわからないですが、今までに見たことのない自分を見せられたらいいなと思います」と決意を新たにした。
今回、森田と初タッグを組むのは、森田のファンと公言する名匠・行定。原作が芥川賞を受賞した当初から映画化を熱望するも、その世界観からなかなか実現にこぎ着けられなかったという本作。森田から「一緒に何かをやりたい」というオファーを受けて、舞台化することを思い付いたという。「原作に書かれている本質をいい意味で裏切りたい。そして原作ファンにも認めてもらえる作品を作りたい。それができる役者が森田くん」と森田に大きな期待を寄せた。
本作は、芥川賞を受賞した藤沢のベストセラー小説を原作とした、究極のラブストーリー。挫折した青年(森田)と盲目の老嬢(原田)という孤独な二人が運命的な出会いを果たすとき、過去と現在、妄想と現実が交差し、ドラマチックな世界がタンゴの調べと共に織りなされる。(取材・文:鶴見菜美子)
パルコプロデュース公演「ブエノスアイレス午前零時」は11月28日~12月21日まで新国立劇場中劇場にて上演