第9回難民映画祭が開催決定 今年は北海道・兵庫でも
難民問題の認識向上を目指し、「難民」をテーマにした国内外の作品を無料で上映するUNHCR難民映画祭が今年も10月に開催されることが決定した。第9回を迎える今回は東京のほか、北海道札幌と兵庫県西宮でも開かれる。
紛争・迫害・人権侵害によって家を追われ、保護を求める人の数は年々増え続け、2013年末には第2次世界大戦後初めて5,100万人に上った。同映画祭は、そうした人々の恐怖や絶望、喪失感、そして希望と勇気、活力と成功のストーリーを紹介することで、難民・国内避難民・無国籍者の置かれた状況について理解を深めてもらうことを目的とする。
今年はシリア、トルコ、アフガニスタン、ブータン、ルワンダなど世界各国を舞台とした13作品の上映を予定。そのほとんどが日本初上映となる。
中でも注目は、信仰深いシリア人姉妹ファティマとアヤを主人公にしたイタリア映画『ボーダー ~戦火のシリアを逃れて~』。ファティマの夫がシリア政府軍を脱走し、自由シリア軍に加わることを決意したことによって命を狙われることとなった二人を待ち受ける運命を描く。
普段はなかなか自分の問題として考えることのない難民問題。映画を通して少しでも考えることのできる良い機会になるかもしれない。(編集部・中山雄一朗)
<第9回UNHCR難民映画祭>
【開催期間】東京:10月4日、11日~19日 北海道札幌:10月12日 兵庫県西宮:10月25日~26日
【会場】東京:グローバルフェスタJAPAN2014、イタリア文化会館、セルバンテス文化センター東京、明治大学和泉キャンパス 北海道札幌:北海道大学札幌キャンパス 兵庫県西宮:関西学院大学西宮聖和キャンパス