ロビンさんに伝えたい…エミー賞受賞のキャシー・ベイツが秘話明かす
現地時間25日に米ロサンゼルスで開催された第66回エミー賞授賞式では、誰もが人気俳優ロビン・ウィリアムズさん急逝の悲しみを語っていた。しかし、ドラマ「アメリカン・ホラー・ストーリー:魔女団」で助演女優賞を受賞したキャシー・ベイツとロビンさんの意外な接点、そして感動秘話はあまり知られていない。
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エミー賞では、テレビ中継が行われる会場とは別に、報道陣のみが入場を許可されるインタビュー用の会場があり、受賞後にひと息ついたセレブがインタビューを受ける仕組みになっている。受賞の瞬間に心から驚いた表情で、「Oh my god!」と言う様子がテレビに映し出されていたキャシーだが、インタビュールームでは少し落ち着きを取り戻した様子。
そして「この受賞にはどんな意味がありますか?」と質問されたキャシーは、「ステージ上では気が動転していて言いそこなったのですが、ロビン(・ウィリアムズさん)のことを思うと本当に深い意味のある受賞なんです……」と切り出した。
キャシーがまだ新人扱いだった1990年、映画『ミザリー』で見事ゴールデン・グローブ賞主演女優賞を受賞した彼女は、母親に喜びを伝えようと会場ロビーの公衆電話へ行ったが、小銭を持っていないのに気づき、周囲の人に「小銭を持っている方はいますか?」と聞く羽目に陥ったのだという。そんなとき、何のてらいもなく優しく小銭を差し出してくれたのが、そのころすでに大スターのロビンさんだった。
さらに数年後、キャシーがアカデミー賞候補になったものの受賞を逃がしたとき、ロビンさんはわざわざ彼女の席までやって来て、「残念だったね。気分はどう? オスカーを逃すのはつらいものだから、大丈夫かと思って様子を見に来たんだ」と声を掛けてくれたと明かした。
「ロビンとは特に親しいというわけでもなかった」というキャシーだが、「そんなわたしに対しても声を掛けてくれた彼の優しさが心に染みて、今でも覚えているんです。だから今夜はロビンに、『受賞できたわ』って伝えたいですね」と声を詰まらせながら語った。(文・取材:明美・トスト / Akemi Tosto)