サンリオ社長「キティはネコじゃない」と断言!
ハローキティ生誕40周年を記念した映画『くるみ割り人形』のマスコミ完成披露試写会が4日、都内にて行われ、国際的アーティストでもある増田セバスチャン監督、辻信太郎サンリオ代表取締役社長、本作の主人公クララとコラボした“くるみ割りキティ”が登壇した。先日、キティの正体が世界中で話題になったことを受けて、増田監督は「キティは僕のミューズ」とコメント。辻社長は「キティちゃんはネコじゃない。キティちゃんはキティちゃん」と断言し、お騒がせニュースに終止符を打った。
キティちゃんをエスコートし、初監督を務めた映画の試写会に登場するという状況に緊張を隠せない様子の増田監督。さらに、本作が東京国際映画祭の特別招待作品として上映され、世界中の人が鑑賞することに「ガクブルしています」とか細い声でコメントした。
実写人形アニメーション映画『くるみ割り人形』(1979)を3Dと極彩色の映像でリクリエイトした本作。増田監督は、小学生のときに旧作を鑑賞したそうで、「内容は覚えていないけど、強烈な思い出があった。時を経て自分の手でリクリエイトしなければいけないことは大変なプレッシャーだった」と述懐。また、制作にあたり「過去から未来への接続」をテーマにしたそうで、「先人たちが作ってきたクリエイションをそのまま現代に持ってきて、そして未来の子供たちにつなげる。そういう役ができたらなと考えながら作りました」と胸中を明かした。
そんな思いを乗せて完成した本作に自信をみなぎらせる辻社長は、「『アナと雪の女王』が日本で成功したように、英語版を作って海外に輸出したい」と日本のみならず、海外でのヒットも切望していた。この日は、3D監督を務めた三田邦彦、谷島正之プロデューサーも出席し、本作の完成を喜んだ。
大切なものを守るため、自らの命を懸けて奮闘する少女の姿を描いた、チャイコフスキー作曲による名作バレエを極彩色ミュージカル・ファンタジーに仕上げた本作。主人公・クララの声を担当する有村架純のほか、松坂桃李、広末涼子、市村正親ら豪華俳優陣がボイスキャストを務める。(取材・文:鶴見菜美子)
映画『くるみ割り人形』は11月29日より3D / 2D同時公開