“数学者”カンバーバッチに“兵士”ブラピ!ロンドン映画祭ラインナップ発表
現地時間3日、第58回ロンドン映画祭のプログラム発表会が開催された。英国映画協会(BFI)ディレクターのアマンダ・ネヴィルが、昨年の映画『ゼロ・グラビティ』の規模の大きさやスティーヴ・マックィーン監督の活躍など、国の支援を受けたイギリス映画界の隆盛をたたえるあいさつをし、次いで映画祭ディレクターのクレア・スチュワートが全容を明かした。
オープニングを飾るのはモルテン・ティルドゥム監督の『ジ・イミテーション・ゲーム(原題) / The Imitation Game』。テレビドラマ「SHERLOCK(シャーロック)」でワクワクさせる謎解きを見せたベネディクト・カンバーバッチが、第2次世界大戦時、暗号解読に挑んだ実在の数学者アラン・チューリングを演じる。キーラ・ナイトレイ、マシュー・グード、マーク・ストロングと豪華キャストがそろった。
豪華さではクロージングのデヴィッド・エアー監督作『フューリー』も負けていない。先日、長年のパートナーであるアンジェリーナ・ジョリーと晴れて結婚したブラッド・ピットが、シャイア・ラブーフ、ローガン・ラーマンらと共に、たった5人で敵に向かった戦車フューリーの乗組員を演じる戦争ドラマだ。
日本からは、スチュワートが「とてつもなく感動させる」と絶賛した河瀬直美監督の『2つ目の窓』をはじめ、『渇き。』(中島哲也監督)、『TOKYO TRIBE』(園子温監督)、『さいはてにて-かけがえのない場所-』(チアン・シウチュン監督)、アニメーション『ジョバンニの島』(西久保瑞穂監督)が参加する。
ほか、実話を基に大富豪による五輪メダリスト殺人事件を描き、早くもアカデミー賞候補と目されるベネット・ミラー監督の『フォックスキャッチャー(原題) / Foxcatcher』や、名優アラン・リックマンの監督2作目となる『ア・リトル・カオス(原題) / A Little Chaos』、手書きのムーミンに癒やされるグザヴィエ・ピカルド監督アニメ『劇場版ムーミン 南の海で楽しいバカンス』など、長編だけでもさまざまなタイプの245作品が上映される。(取材・文:山口ゆかり / Yukari Yamaguchi)
第58回ロンドン映画祭は現地時間10月8日から19日まで開催