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激しい濡れ場を支えた市川由衣と池松壮亮の濃密な信頼関係

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和やかに見える2人ですが……劇中ではスゴいことになってます!
和やかに見える2人ですが……劇中ではスゴいことになってます! - 写真:本房哲治

 好奇心で交わしたキスから、体の関係でつながった男女の心の変化をえぐり出していく、異色の恋愛映画『海を感じる時』で体当たりの熱演を見せた市川由衣池松壮亮が、男と女の複雑な心理について語り合った。二人が演じた恵美子と洋は高校の新聞部で後輩と先輩として出会い、気持ちが通い合わないまま肉体を重ねてしまったことから、奇妙な関係を続けていくことになる。

市川&池松が体当たりで濡れ場を熱演!映画『海を感じる時』フォトギャラリー

 後輩に手を出しておきながら「女の人の体に興味があっただけ」と言う洋に惹(ひ)かれる恵美子の心情が、市川も脚本を読んだ時点ではわからなかったという。しかし「池松さんが演じている洋を目の当たりにすると、ひどい男ではあるんですけど、恵美子が好きになる……というか依存してしまう、追い掛けてしまう何かを確実に感じました。洋みたいな男の人ってモテると思います」と相手役の池松を絶賛した。

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 そんな二人は劇中で激しい濡れ場にも挑み、作品に対する情熱と覚悟がうかがえるが、デリケートなシーンであることには変わりない。それでも「池松さんはラブシーンの経験が豊富なので(笑)、安心して身を任せられました」と市川がユーモアを交えて語れば、「慣れているといっても、役や相手が変われば、当然その都度違いますよ(笑)」とポーカーフェイスの奥にかすかな照れのような感情をのぞかせる池松。お互いへの信頼がハードな撮影を支えていたようだ。

 体から始まった恵美子と洋の関係は、果たしてどんな結末を迎えるのか? 1990年生まれの池松は「僕は二人のことがちょっとうらやましくなりました。恥ずかしげもなく、真っすぐに言いたいことを言い合っているその心がきれいだなと思って」と過去の時代への憧憬を見せる。一方、1986年生まれの市川は「約30年前の原作と脚本が基になっていますけど、人を好きになるということは、時代が違ってもあまり変わらないものなのかなと思いました」と恋愛の普遍性に触れた。

 人によって見え方が異なるであろう二人の物語は恋愛の常識を打ち砕く。男女の仲はかくも奥深い。(取材・文:那須千里)

映画『海を感じる時』は、9月13日より全国順次公開

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