阿部寛&鶴瓶、吉永小百合を取り合い
16日、第38回モントリオール世界映画祭で審査員特別賞グランプリとエキュメニカル審査員賞を受賞した映画『ふしぎな岬の物語』のジャパンプレミア舞台あいさつが東京国際フォーラムで行われ、企画・主演の吉永小百合、阿部寛、竹内結子、笑福亭鶴瓶、笹野高史、成島出監督が登壇した。吉永が直筆の手紙で共演者へ出演をオファーした話題になると、阿部と鶴瓶が舌戦を繰り広げて笑いを誘う場面もあった。
竹内が吉永直筆の出演依頼の手紙について「もう、額縁を買いに行って、とっておかなくちゃと思いました」と振り返ると、「(吉永が)手紙を出して、誰が断る?」と鶴瓶。「絶対に断らない」と断言した阿部は「自慢じゃないですけど、鶴瓶さんは3通ですけど、僕は5通もらいましたからね」とホクホク顔。すると鶴瓶は「僕はペンももらった」と対抗し、阿部が「僕はお財布をもらいました」と吉永をめぐった争いを展開し、場内を沸かせた。
『母べえ』『おとうと』で吉永と共演済みの鶴瓶だが、「吉永さんは自分のことを普通だと思っておられるんですけど、僕は本当に緊張します」といい、「吉永さんと一緒にやっているって世間は知ってはりますので、ものすごく男の人に嫉妬されるんですよ」とうれしい悩みも明かした。
また、司会も務めた鶴瓶だったが登壇者の退場のタイミングを間違え、すかさず吉永から「まだ皆さん一言ずつ(あります)」と落ち着いた突っ込みを入れられる一幕もあった。この日は、劇中歌を担当し、出演も果たした音楽ユニット・ブラザーズ5(杉田二郎、堀内孝雄、ばんばひろふみ、高山厳、因幡晃)がミニライブを、メインテーマを担当した村治佳織がギターの生演奏を行うなど、大いに盛り上がった。
本作は、人気作家・森沢明夫の小説を基に、のどかな里で小さな喫茶店を営む女店主・柏木悦子(吉永)と、店に集う人々との心温まる交流を描いた人間ドラマ。(中村好伸)
映画『ふしぎな岬の物語』は10月11日より全国公開